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武豊、実はJRA・GI初の逃げ切り勝利。
キタサンブラックと手にした春天の盾。
text by
島田明宏Akihiro Shimada
photograph byNIKKAN SPORTS
posted2016/05/02 11:20
一度はかわされ万事休すかと思われたが、キタサンブラックは最後にもう一脚を残していた。
香港ではモーリスが圧勝。宝塚で顔合わせが?
さて、春天の数十分後には、香港のシャティン競馬場で行われたチャンピオンズマイル(芝1600m、3歳以上GI)を、日本のモーリス(牡5歳、父スクリーンヒーロー、美浦・堀宣行厩舎)が圧勝した。GI4連勝を含む7連勝と、マイル路線の「絶対王者」となった。
モーリスの次走は安田記念か。
そこも勝ったら、次は宝塚記念に出てくれないだろうか。父はゴールドアクターなどと同じスクリーンヒーロー、母の父は凱旋門賞馬カーネギーという血統だし、オーナーサイドも、今後は距離を延ばして使う可能性を示唆している。かつては、春天を勝った馬と安田記念を勝った馬が、距離的に間をとって戦う王者決定戦という面白さが宝塚記念にはあった。安田記念から中2週と間隔が短いし、今年は僚馬のドゥラメンテが出走を表明しているので難しいかもしれないが、モーリス対ドゥラメンテ対キタサンブラックという「夢の対決」が実現すれば、大いに盛り上がるはずだ。
その前に、今週土曜日、5月7日には前田幸治氏が所有し、武が騎乗するラニがケンタッキーダービーに出走する。
そして、8日のNHKマイルカップでは、牝馬のメジャーエンブレムが、桜花賞4着の悔しさを晴らすべく参戦する。
これからしばらく毎週末、楽しみな戦いがつづく。