プレミアリーグの時間BACK NUMBER
2年で価格倍増のルカクの移籍先は。
エバートンに見切りをつけ、古巣へ?
text by
山中忍Shinobu Yamanaka
photograph byAFLO
posted2016/04/10 10:50
史上最年少でベルギーリーグの得点王に輝き、鳴り物入りでプレミア入りしてから5年。ついにルカクは「本物」になった。
「ドログバみたいに頼れる男になりたい」
もちろん、予想外の大不振で7試合を残して10位にいるチェルシーには、CLのない来季という大きなハンディがある。これは5位のマンUも同じ状況になる見込みが高いが、肝心のルカク自身が、チェルシーを特別な存在と考えているとも言われている。5年前にサポーターを自認して移籍したチェルシーで、いわゆる「やり残した仕事」があるということなのだろう。
「ドログバみたいに頼れる男になりたい」と言っていたルカクにとっては、実際に頼れるストライカーとしてチェルシーに復帰する絶好の機会だ。5月で23歳という若さを考えれば、誰もが憧れるR・マドリーやバイエルンのような格式高い欧州ビッグクラブへの移籍は、環境とスタイルに慣れているプレミアで、一度は諦めたチェルシーでの夢を実現してからでも遅くはない。
一部では「足りない」と非難されている、「忠誠心」に突き動かされた「心のクラブ」への帰還後でも。