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ライオンズ躍進のポイントは若手。
“おかわり二世”山川穂高に期待!
posted2016/03/21 10:40
text by
市川忍Shinobu Ichikawa
photograph by
NIKKAN SPORTS
2014年ドラフト1位の森友哉、2015年ドラフト1位の高橋光成と、ここ2年間、ルーキーが1年目から一軍で活躍している西武ライオンズ。しかし両者とも春のキャンプは二軍からのスタートで、当初、首脳陣の構想では即戦力として計算されていなかった。
'14年の森はイースタン・リーグで3割以上の打率を残し、7月に一軍に昇格。'15年の高橋光もファームで4勝を挙げたのち、先発の頭数が足りないこともあって8月に昇格となった。今年もルーキーは全員、二軍キャンプからのスタート。オープン戦でも一軍出場はなく、ルーキーが開幕ベンチに入る可能性は極めて少ない。
そんな中、新戦力として期待したいのが山川穂高だ。
オープン戦では4割超えのアベレージを残し、3本塁打を記録(3月11日現在)。今年、入団3年目を迎える「おかわり二世」は一軍定着を目指して猛アピールを続けている。
どんな野球評論家より中村について詳しいのでは。
176センチ、100キロの風格ある体型。ゆっくりと打席に入り、胸の前で静かにバットを構える姿は、遠目で見れば中村剛也と見紛うほどそっくりだ。それもそのはず。富士大時代から中村を手本にしようと、動画サイトで中村の打席を検索し続けた。横からのアングルだけではなく、キャッチャー側から、そしてバックスクリーン側からの映像をすべて探し出し、入念にチェック。本塁打王のフォームを真似てきたという。
「体型も似ていますし、アマチュア時代から憧れていて、どうしたらあんな打球が打てるのか、どうしたらあんなに力みなくバットを振ることができるのか、すごく研究しました」
中村のバッティングのどんな部分を手本にしているのか尋ねると、目を輝かせてバッティング論を話し始める。どんな野球評論家より中村について詳しいのではないか。そんな風に感じるほど、中村について語る山川の姿は生き生きとしている。