球体とリズムBACK NUMBER
EURO出場全24カ国を徹底格付け!
Sランクは4つ、意外な高評価の国も。
text by
井川洋一Yoichi Igawa
photograph byGetty Images
posted2015/11/22 10:50
バイエルンではもちろん、代表でもW杯で2大会連続で大量ゴールを決めているミュラー。
ダークホースの可能性を秘めるウェールズ。
< Dランク >
ルーマニア/2大会ぶり5回目出場・UEFAランキング18位
スロバキア/9大会ぶり4回目出場(チェコスロバキア時代含む)・同19位
アイスランド/初出場・同27位
ウェールズ/初出場・同28位
予選最小の2失点をマークしたルーマニアは、無敗で突破を果たした。だが引き分けも5を数えており(スコアレスドローは3)、本大会ではボグダン・スタンクらFW陣の奮起が求められる。
絶対軸のマレク・ハムシークが牽引するスロバキアは、スペインと同居したグループを2位通過。昨年10月にはその前回覇者に主要大会の予選で8年ぶりとなる土をつけた。
新宿区よりやや少ない(!)人口32万ほどのアイスランドは、欧州選手権史上最小の本戦出場国となる。ただし予選の戦いぶりは見事の一言で、トルコやオランダを完全に凌駕し、後者をまさかの予選敗退に追いやった。ギルフィ・シグルズソンやコルベイン・シグトールソンら予選で躍動した面々が、本大会でも勢いを保てるかどうかが焦点となる。
ライアン・ギグスでさえ果たせなかったウェールズの悲願は、新世代のスター選手たちによって成し遂げられた。ギャレス・ベイルやアーロン・ラムジーらトップレベルを肌で知る主力が万全の状態で6月を迎えられれば、面白いダークホースに推されてもおかしくない。
< Cランク >
スイス/2大会ぶり4回目出場・UEFAランキング10位
ウクライナ/2大会連続2回目出場・同14位
スウェーデン/5大会連続6回目出場・同16位
トルコ/2大会ぶり4回目出場・同22位
スイスは全勝で駆け抜けたイングランドの次点をしっかりと確保。フランスではジェルダン・シャキリ、グラニト・ジャカ、リカルド・ロドリゲスら伸び盛りな若者たちが、同国史上初のグループ突破を目指す。
スロベニアとのプレーオフを制したウクライナは、英雄アンドリー・シェフチェンコが代表を去ってから初の大舞台となる。アンドリー・ヤルモレンコとエフゲン・コノプリャンカの両翼はメジャー国にも通用するはずだ。
デンマークとのスカンジナビア対決のプレーオフを勝ち抜けたスウェーデンでは、ズラタン・イブラヒモビッチの存在がこれまで以上に大きくなっている。その2試合で3得点を奪った王様は、“地元”パリでおそらく最後の代表での大仕事に取りかかる。
トルコは1分け2敗と最悪なスタートを切ったものの、最後はオランダ、チェコ、アイスランドに3連勝して最も成績の良い3位チームとなり出場権を獲得。最終節の終了間際に劇的なFKを沈めたセルチュク・イナンや主将のアルダ・トゥラン、上昇株のハカン・チャルハノールら好タレントを闘将ファティフ・テリムがまとめ上げる。