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ハリルホジッチは“サムライ”がお好き?
前例を初めて崩すFW7人体制の意味。
posted2015/11/06 11:30
text by
二宮寿朗Toshio Ninomiya
photograph by
AFLO
【11月5日、午後。年内最終戦となるロシアW杯アジア地区2次予選シンガポール戦(12日)、カンボジア戦(17日)アウェー2連戦に臨む日本代表メンバー23人がヴァイッド・ハリルホジッチ監督から発表された】
NumberWeb担当デスク(以下、デスク)「お疲れさま。ハリルホジッチ監督はDF枠を1枚削って、FW枠を逆に増やして7人にしてきたね」
二宮「23人体制にする場合、これまでは4-2-3-1の各ポジションに2人ずつ配備してきましたけど、今回初めて崩したことになります」
デスク「シンガポールには、ホームで戦った6月の2次予選初戦で23本のシュートを浴びせながら無得点に終わっているもんな。何としてもこじ開けたいっていう監督の意気込みを感じるよ」
二宮「シンガポールだけじゃなくてカンボジアも前回の試合同様、守りを固めてくるのは目に見えていますからね。守備の枚数を減らして、攻撃的なカードを1枚でも多くという発想は理解できます。監督も『私はまだあの試合が引っかかっている』と、シンガポールに引き分けた悔しさがまだ相当にあるようですからね。“倍返し”するための用意でしょう」
当確とは言えなかった宇佐美も招集。
デスク「FWが7人か。その“七人の侍”は予想どおり?」
二宮「シリア戦に先発した岡崎、本田、原口はまず間違いないと思っていました。あと、アウクスブルク戦でハットトリックをマークした好調の武藤(嘉紀)。4人が確定で、残り3人をどうするのかなという感じでした」
デスク「あれ、常連の宇佐美は予想に入れてなかったの?」
二宮「会見の冒頭で監督から『1年目は多くの選手を見たい。これまで選んできたなかで何人かいないが、彼らが悪いわけではない。ほかの選手にチャンスを与えたい』という前置きがあったんです。イラン戦前半のパフォーマンスにかなり不満を持っていたようだし、先発したなかから酒井高、米倉、柴崎の3人が実際に外れたので、これは宇佐美もあるかもしれないな、と。監督が視察したヤマザキナビスコカップ決勝でも活躍できなかったというのもありましたから」