サッカー日本代表PRESSBACK NUMBER
ハリルホジッチは“サムライ”がお好き?
前例を初めて崩すFW7人体制の意味。
text by
二宮寿朗Toshio Ninomiya
photograph byAFLO
posted2015/11/06 11:30
すっかり定着したプレゼン風の会見で、今回は特に攻撃的なメンバーを招集したハリルホジッチ監督。
ハリル「日本でこんなに能力の高い選手はいない」
デスク「戦略的にサイドバックの人数を減らすのは分かるけど、まさか常連の柴崎まで外れるとは思わなかった。そう考えると、最近、低調気味の宇佐美が外されても確かにおかしくはない」
二宮「それでも選ばれたわけですから、彼に対する監督の強い思い入れを感じました。東アジアカップを含めると、ハリルジャパンで全試合に出場しているのは彼だけですからね。監督も『最近少し疲れている気がする』と言う一方で『そうは言っても能力が高いので呼んだ。日本でこんなに能力の高い選手はいない。我慢しつつ成長させたい』と」
金崎かハーフナーかで迷ったのでは?
デスク「岡崎、本田、原口、武藤、宇佐美。あとの2枠についてはどう読んでいたの?」
二宮「9、10月の試合でメンバーに入っていた興梠、永井、南野、そしてオランダで7得点を挙げているハーフナー、1日のチューリヒ戦でもゴールを挙げた久保、そしてナビスコカップ優勝にも貢献した金崎が候補に挙がっているのかな、と。ただ監督は一人ひとり名前を読み上げて発表するんですが、本田に続いてFW枠の2番目で南野の名前を既に読み上げていまして、その後、原口、宇佐美、岡崎、武藤という順番で発表しました。会見場ではあと一人を誰にするのかなっていう感じでした」
デスク「ラストサムライという感じだな」
二宮「きょうはサムライにこだわりますね」
デスク「野球の侍ジャパンの強化試合もあるしな。日本代表もサムライブルーだし」
二宮「……。まあ話を戻すと、スペースのない相手となると永井のスピードは活かしにくいし、興梠もケガではないのに10月の遠征では外れています。金崎か、ハーフナーかで迷ったんじゃないでしょうか。シンガポールのナショナルスタジアムには昨年10月のブラジル戦で僕も行きましたけど、ピッチの状態がかなり悪かった。カンボジア戦のスタジアムは人工芝のようです。パスをうまくつなげない可能性があるとなれば、“高さ”というチャンネルを持っておくのも手ですからね。宇佐美がもし外れるなら、2人とも呼ばれる可能性があるのかなと思いましたけど」