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賛否両論の超高校級シューター、
富永啓生は和製カリーになれるか。

posted2019/01/14 10:00

 
賛否両論の超高校級シューター、富永啓生は和製カリーになれるか。<Number Web> photograph by Yuki Suenaga

ビッグマンの留学生が2位以下に並ぶなか、6試合で計239得点で得点王となった富永。

text by

青木美帆

青木美帆Miho Aoki

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Yuki Suenaga

 今年度の全国高等学校バスケットボール選手権(通称「ウインターカップ」)の主役は、間違いなく彼だった。

 富永啓生(けいせい)。愛知・桜丘高校3年生のサウスポーシューターだ。

 初めて出場したウインターカップで、男女を通じた得点王になった。6試合で獲得した239点(1試合平均39.8点)は、次点を63点も引き離しダントツの1位。3ポイントシュート成功数(30本)、フリースロー成功数(35本)でも大会ナンバー1の成績を挙げた。

 数字だけでもすごいが、プレーを実際に見るとさらにすごい。とにかく3ポイントシュートを打ちまくる。3ポイントラインからどれだけ離れていようが、どれだけベタ付きで守られようが、パスをもらったら即シュート。そして、そのシュートが思わず笑ってしまうくらい決まる。

 準決勝の福岡第一高校戦は、大会屈指のディフェンスチームを相手にしながら、前半だけで31得点(3ポイント7本)。3位決定戦の帝京長岡高校戦では、第1クォーター終了間際にハーフライン後方からシュートを決め、会場をどよめかせた。試合後に聞くと、「打った瞬間に入ると思いました」とにこやかに回答。天性のシュートセンスで観客を魅了した。

“自己中”という批判も。

 一方で、「プレーが自己中心的すぎる」「1人でシュートを打ちすぎ」といった批判的な意見も少なくなかった。これについては後ほど触れるとして、総じて好意的に語られることの多い高校バスケ選手で、賛否が取りざたされるのは非常に珍しい。そういったエンターテイメント性も含めて、彼を今大会の“主役”として挙げた次第である。

 以前寄稿した記事でも触れたが、富永は日本人2人目のNBAプレーヤーとなった渡邊雄太(メンフィス・グリズリーズ/メンフィス・ハッスル)と同様に、遅咲きの選手だ。

 愛知・春日井市立岩成台中学校3年生のときに全中に出場しているが、身長は170cm程度と小柄で、都道府県のトップ選手で構成される県選抜には入っていない。強豪校からの誘いもほとんどなく、桜丘に進学したのも両親と江崎悟コーチとの親交が深かったことが大きいという。

 しかし、彼は誰もが想像していなかった変貌を遂げる。

【次ページ】 シュート、ガッツポーズ連発。

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