野球善哉BACK NUMBER
対左の成績が急上昇した理由とは?
筒香嘉智が信じ、貫いた“新打撃”。
text by
氏原英明Hideaki Ujihara
photograph byHideki Sugiyama
posted2015/07/01 10:40
大器と言われ続けてきた筒香嘉智が、ついに球界を代表するスラッガーに成長した。DeNAに悲願の優勝をもたらすことはできるのだろうか。
「目の前のこともだけど、プランが大事」
あの時があったから今があるというような経験は、人生においては当たり前に起きる。筒香は自身のバッティングの変革を決意したことが契機となり、投手の左右を苦にしないバッティングの技術を身に付けることができた。そして、筒香の話を聞いていると、現在のことだけに捉われないその姿勢は、基本的には変わっていないことが伝わってくる。
「目の前のことをしっかりやらないといけないですけど、そこばかりにとらわれず、ちゃんとプランを立ててやることが大事だと思います。その場しのぎになってしまうことはしたくないです。3割30本100打点は目指したいところですけど、1年だけの成績で終わったのでは意味がないですし、何年も続けていけるような選手になっていきたい」
三冠王。
今の筒香なら、今の彼のバッティング技術なら、果たしてしまいそうな予感がする。