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逆境になればなるほど……なでしこ!
酷暑、日程の不利乗り越えベスト4。

posted2015/06/28 13:00

 
逆境になればなるほど……なでしこ!酷暑、日程の不利乗り越えベスト4。<Number Web> photograph by FIFA/FIFA via Getty Images

ゴールを決めて喜びの咆哮をあげる岩渕。ケガからの復帰直後にもかかわらず、明らかに今大会におけるラッキー・ガールとしての存在感を示し始めている。

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栗原正夫

栗原正夫Masao Kurihara

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 カナダ女子サッカーW杯に出場中の日本代表「なでしこジャパン」(FIFAランク4位)は現地時間27日、準々決勝でオーストラリア(同10位)に1-0と勝利し、2大会連続でのベスト4進出を決めた。

 グループリーグの3試合では、多くの選手、ポジションを入れ替えながら、結果的には3連勝。とはいえ、内容的には苦しい戦いだったのも事実だった。しかし、決勝トーナメント1回戦のオランダ戦では、攻守ともにアグレッシブなスタイルが戻り、1点差の勝利にも今後の戦いに光明が見える試合内容を残していた。

酷暑、日程、試合会場……すべてがなでしこに不利!

 そんな中で迎えた準々決勝。相手はアメリカ、スウェーデン、ナイジェリアと同居した“死のグループ”を通過し、トーナメント初戦では強豪ブラジルを下して勢いに乗っているオーストラリア。佐々木則夫監督も「(オーストラリアは)強いチームとの戦いを経験して、結果を出している。(1勝1分けだった昨年の)アジアカップの時と比べ、もっと成長していると思う」と語るなど、警戒心を強めていた。

 前の試合から中3日のなでしこに対してオーストラリアは中5日と調整期間に差があった。さらに、なでしこにとってエドモントンでの試合が今大会初となるのに対し、オーストラリアが1試合経験していることも不安材料に思われた。

 ただ、試合開始からリズムを掴んだのは、今大会初めて前の試合と同じスタメンを組んだなでしこだった。

 オランダ戦同様に、コンパクトな陣形からの守備がハマり、オーストラリアの自由を奪うと、開始8分にはハーフライン付近からの川澄奈穂美の縦パスに抜け出した大野忍がGKと1対1の局面でループシュート。続く21分にも川澄がインターセプトから大儀見優季のワンツーで右サイドを抜け出し、ラストパスに反応した大野が際どいシュートを放つなど、なでしこが優位に進めた。

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