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岡崎慎司、史上5人目の4戦連発へ。
6戦記録を持つ男の「気持ち」とは。
text by
二宮寿朗Toshio Ninomiya
photograph byTakuya Sugiyama
posted2015/06/16 11:00
日本代表最速で30ゴールを突破し、すでに50ゴールに迫っている岡崎慎司。FWとしてAマッチ最多出場の記録も持っている岡崎だが、連続試合ゴールという記録も手にするか。
岡崎慎司にボックス内での仕事を託したハリル。
そして今回のシンガポール戦で「4試合連続」に挑むのが、釜本、カズに次ぐ歴代3位となる通算44ゴールを叩き出している岡崎慎司である。
ハリルジャパンになってから現在まで3戦連発。先のイラク戦でも宇佐美貴史の突破から飛び出していき、相手GKの手を弾く左足のシュートで決めている。フランスリーグ得点王の肩書きを持つ指揮官ヴァイッド・ハリルホジッチからのリクエストは「ペナルティーボックス内でいかに仕事ができるか」だという。
14日の非公開練習後、メディアに囲まれた彼はあらためてこう語っている。
「裏への抜け方にしても、チームの起点になるための抜け方ではなくて、自分が点を取るための抜け方をする。サイドバックから外に(ボールを)流すプレーを控えるというか、そっちはある程度サイドプレーヤーに任せて、自分は中央でボールをどれだけ受けられるか。
受けるには結構タイトになると思うけど、それでも外に逃げるなということだと思うんですね、監督が言っているのは。フォワードは中で勝負してこそというか、だからタイトなマークをちょっとはがすテクニックが必要だと監督は言っているんだと思うんで、違った引き出しを出せるようにしたい」
シュート数も多く、ゴールを狙う姿勢を見せている。
常にゴールを狙える位置にいて、常にゴールを意識しろ。
ハリルホジッチが身振り手振りで岡崎に言い聞かせている光景が目に浮かぶ。
シュート数で見ても途中出場のチュニジア戦は1本ながら、ウズベキスタン戦、イラク戦はチーム最多の4本を放っている。ハリルの要求に応えようとする姿勢が見えてくる。
ゴール前でせめぎ合うタイトな勝負にはテクニックや駆け引き、さらに言えば体の強さも要る。だがもう一つ、ゴールに結びつける要素に、木村の言う「最後は気持ち」という要素も入ってくるだろうか。もちろん44ゴールを積み上げてきた岡崎自身、ハートが強いのは誰もが知るところではある。