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ストレート主体の投球で一皮むけた?
路線変更の斎藤佑樹、今年は勝てる。 

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田口元義

田口元義Genki Taguchi

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photograph bySPORTS NIPPON

posted2015/03/23 12:15

ストレート主体の投球で一皮むけた?路線変更の斎藤佑樹、今年は勝てる。<Number Web> photograph by SPORTS NIPPON

「周りが良くても悪くても、自分が良くないと(先発ローテ争いには)勝てないんで」と、己の道を行くべくコメントしていた斎藤。

 神宮球場での登板は、2012年5月31日のヤクルト戦以来だった。

 3月22日、ヤクルトvs.日本ハムのオープン戦。舞台は、早稲田大時代から慣れ親しんでいる神宮のマウンドだった。それでも、日本ハムの斎藤佑樹は「大学では投げていましたけど、今は関係ないです。ただ、たくさんの方から声援をいただいて嬉しかったです」と、ファンの応援を素直に喜びながらも、浮かれている様子は無かった。

 今季の一軍登板は、2月22日のヤクルトとのオープン戦から遠ざかっていた。二軍で投げることが多かったため、レギュラークラスと対峙するのは1カ月ぶりとなる。

 ここでも斎藤は冷静だ。

「お客さんの人数とか違いはありますけど、下(二軍)でも上(一軍)でも投げるのは同じなので。ファームでも打てるバッターは多いんで、どっちがいいとかは一概には言えないです」

 斎藤は現在、「開幕ローテーション候補」と報道されてはいる。しかし、二軍での登板が多かった現実を考慮すると、開幕一軍すら危うい立場にある、当落線上の選手と言ったほうが妥当なのかもしれない。

 だからこそ――斎藤は神宮でのマウンドや久方ぶりの一軍登板といったメディア好みの“話題”にとらわれず、自分が求める投球を貫く必要があったのだ。

ヤクルト上位打線をわずか16球で片付けた斎藤。

 オープン戦の最終戦となる3月22日のヤクルト戦。2番手として5回からマウンドに上がった彼のパフォーマンスは、それまでの斎藤佑樹から脱皮する可能性を秘めていたように見えた。

 この回、先頭の森岡良介をストレートでセカンドゴロに打ち取ると、続く1番の山田哲人をショートフライ、2番の川端慎吾をセカンドゴロと、わずか7球で片付けた。

 6回も快投は続く。

 前日の試合で2本塁打と当たっているミレッジをレフトフライ。オープン戦好調の雄平には初球から内角を攻めバットを粉砕し、ファーストゴロに仕留めた。畠山和洋にも140キロ台のストレートで押しショートゴロ。この回も9球と安定感を誇示した。

 昨季、セ・リーグトップのチーム打率2割7分9厘の原動力となったヤクルト上位打線を、わずか16球で料理した。その、完璧な投球を支えたのがストレートだった。

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北海道日本ハムファイターズ
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