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王者メルセデスはかつての“僚友”。
2015年のホンダが負けられない理由。
text by
尾張正博Masahiro Owari
photograph byGetty Images
posted2015/03/12 10:40
ホンダは2月に行なわれたテストでの事故で負傷したフェルナンド・アロンソが欠場。ジェンソン・バトンとケビン・マグヌッセンで開幕を迎えることになる。
へレスで見せた、フェラーリ復活の兆し。
現在のF1マシンの開発の中心はパワーユニットを除けば、エアロダイナミクスに尽きる。そして、その部分の改善には時間と資金が必要となる。フェラーリとロータスが昨年低迷した理由もそこにある。彼らは2014年を捨て、2015年を選んだのだ。
そして、その選択は間違いではなかったようだ。今年最初の合同テストとなったスペイン・ヘレスでは、初日にトップタイムをマークしたのが、レッドブルからフェラーリに移籍してきたセバスチャン・ベッテルだった。ベッテルは翌日もトップタイムをマーク。チームメートのキミ・ライコネンも4日目に4日間全体の最速タイムを記録。古豪復活へ向け、上々の滑り出しを見せている。
ロータスも、ウィンターテストで元気な走りを披露。
一方、昨年はランキング8位に低迷したロータスも、ウインターテストで久しぶりに元気のいい走りを披露していた。それは2度目のテストとなった2月19日から4日間にわたってスペイン・バルセロナで行われた合同テストである。なんと、4日間中3日、タイミングモニターで堂々のトップに立ったのがロータス勢だった。ロータスが新しいシーズンに入って好調なのは、エアロダイナミクスが一新したからだけではない。パワーユニットをルノーから、昨年の覇者メルセデス製に交換していることも忘れてはならない。
昨年、メルセデスAMGに次ぐ第二集団を争っていたのがウイリアムズとレッドブルだったが、そこに今年フェラーリとロータスが加われば、その争いはかなり激しくなる。この第二集団争いにも注目したい。