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最後の2ステージ覇者を覚えてる?
横浜・中澤佑二が語る、特殊な準備。
text by
二宮寿朗Toshio Ninomiya
photograph byTakuya Sugiyama
posted2015/03/06 11:55
横浜F・マリノスで14年目のシーズンを迎える中澤佑二。今季も、最後尾に彼がいる、という信頼感は横浜の堅守にとって極めて重要なファクターとなりそうだ。
「去年は36歳の体で、今年は37歳の体」
2月にマリノスの宮崎キャンプを訪れた際、37歳を目前に控えた中澤は、全体練習後もピッチを黙々と走っていた。グラウンドを出たのはチームで最後だった。
ケガ人続出のチームのなかで、彼は今年もケガなく、コンディションづくり、体づくりを入念に進めている。フランス人のエリク・モンバエルツ新監督のトレーニングはボールを扱いながらフィジカルを上げていくメニューが多く、それに合わせて全体練習の前後で個別メニューを付け加えていく形になる。
「去年と違ってスケジュールは中断期間が短くなるんでね、1年通して戦えるフィジカルをつくらなきゃいけない。筋トレとか体をいじめることを今年は増やしています。今は篠さん(篠田洋介フィジカルコーチ)に相談しながらやっている段階。きょうの練習はこうだったから、こういうのをやってもいいですかね、とか。
でもメニュー自体は増えたかな。去年は36歳の体で、今年は37歳の体。1年1年、年を取るごとに体は衰えていくので、その衰えに対して同じメニューをしていたら、伸びていくものも伸びていかなくなりますから。プラスアルファの部分を出していかなきゃいけない」
昨年は全試合フルタイム出場で、チームはリーグ最少失点。
とはいえ、中澤に衰えは感じられない。
2004年以来のリーグ制覇に王手をかけながら2位に終わった一昨年シーズンではベストイレブンに選出され、昨年はリーグ最少の29失点に大きく貢献した。フィールドプレーヤーとして史上最年長で、自身初の全34試合フルタイム出場というおまけまでつき、イエローカードはわずかに1枚だけ。2年連続でベストイレブンに選ばれてもおかしくないパフォーマンスだった。栗原勇蔵とのセンターバックコンビは「堅守マリノス」の象徴であり続けている。
2ステージ制が終わって10年が経つだけに、チャンピオンシップを経験している選手もだいぶ少なくなってきた。マリノスのなかでは中澤のほかに中村俊輔(2000年)、榎本哲也、栗原ぐらい(榎本、栗原はチャンピオンシップでの出場はなし)。この制度を戦うにあたって、何がポイントになってくるのか。経験者の中澤に単刀直入に尋ねると、彼は少し考えてからこう答えた。