サムライブルーの原材料BACK NUMBER
攻撃陣で唯一アジア杯の出番無し。
小林悠が考える「試合を決める選手」。
text by
二宮寿朗Toshio Ninomiya
photograph byShigeki Yamamoto
posted2015/02/23 10:30
入団6年目、今季から川崎の副主将を務めることが決まった小林悠。プレーだけでなくチームの中心としても主将の中村憲剛を支え、6位に沈んだ昨季の雪辱を果たす。
「一人で試合を決められる選手になる」
偉大な先輩も通ってきた道だ。
日本代表歴代最多の152キャップを誇る遠藤保仁も、2006年のドイツW杯ではフィールドプレーヤーのなかで唯一人出場ゼロに終わったのは誰もが知る話。フロンターレの先輩、中村憲剛も南アフリカW杯ではパラグアイ戦に出場したのみでザックジャパンでも控えの扱いが続いたものの、成長の糧として己を高めてきた。
小林は語る。
「自分にとって代表は、まだ何もやれていない場所。結果も残せていないし、何もつかめていない。でも、日の丸を背負って戦う重みを感じながら試合をやることで成長できると思うし、それがまた自分の向上心につながってくると思う。代表はそういう場所なんだなって思っています。だからこそフロンターレで成長して、代表で結果を出せるように、毎回試合に出られるような選手になっていきたい。今年フロンターレでタイトルを獲る、そして個人的には一人で試合を決められる選手になる。それが今の自分の目標です」
ゼロからの逆襲。
2015年のJリーグ、小林悠が牙をむく――。