リーガ・エスパニョーラ最前線BACK NUMBER
会長の“お気に入り”ベイルの独尊。
ロナウドへの対抗心と、及ばぬ実力。
text by
横井伸幸Nobuyuki Yokoi
photograph byGetty Images
posted2015/02/12 16:30
レアル・マドリーの二枚看板であるクリスティアーノ・ロナウドとギャレス・ベイル。まだロナウドのエースの座は磐石だが、ベイルは下克上に成功するのか。
ベイルが個人主義のレッテルを剥がす方法は2つ。
実際のところ、ベイルの言うこともそのとおりなのだろう。ゴールを喜ぶファンの歓声は、どんな個人プレイ批判をも掻き消してしまう。この場合、彼が犯した間違いはパスを出さなかったことではなく、得点できなかったことなのだ。
一方で、ベイルと彼が追いかけるクリスティアーノとの差の一端もここにある。
リーガ第22節を終えたところでベイルのシュート決定率は約15%だが、クリスティアーノは約27%。PKによる8点を除いても約19%だからだ。
ベイルが今季中に個人主義者のレッテルを剥がす方法は2つ。
クリスティアーノへの挑戦を一旦諦め、チームへの貢献を第一とするか。
シュートの決定率を大幅に上げるか。
容易なのもファンが求めているのも、当然前者。
チームの調子が落ちているいま、ベイルの対応に注目である。