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動きすぎず、しかし得点機は大胆に。
柴崎岳が小笠原満男から学んだこと。 

text by

寺野典子

寺野典子Noriko Terano

PROFILE

photograph byTakuya Sugiyama

posted2014/09/15 10:50

動きすぎず、しかし得点機は大胆に。柴崎岳が小笠原満男から学んだこと。<Number Web> photograph by Takuya Sugiyama

運動量を誇示するわけではなく、しかし大事なところにいる柴崎岳。「遠藤の後継者」という肩書きが取れたときが、彼が本当に代表の主力になった時なのかもしれない。

鹿島のDNAが透ける、プロとしての価値観。

「代表に選ばれたのは、鹿島でやっていることが評価されてのことだったので、必然だったと思います。試合出場を決めるのは監督。自分としてはいつもベストを尽くすというスタンスは変わらないし、今日はしっかりチャンスを与えてもらったなかで、自分を表現しようと思っただけ」

 ゴールを決めデビュー戦を華々しく飾ることができた。

 しかし、勝てなかったことを柴崎は悔やむ。勝利への強いこだわり。ゴールという結果以上に勝敗という結果が評価をもたらす。そんなプロとしての価値観には、鹿島という強豪クラブのDNAが感じられた。

 初招集から2年半、日の丸から離れていた。しかし、国際経験から遠ざかっていた間も、柴崎は成長し続けていた。もちろんその真価は今後問われることになる。ただ代表という新しいステージが彼の進化を促す刺激になることは間違いない。

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