ワインとシエスタとフットボールとBACK NUMBER
ウリエが語る優勝候補と注目国。
「日本には確固たるビジョンがある」
text by
田村修一Shuichi Tamura
photograph byTakuya Sugiyama
posted2014/06/19 10:30
コートジボワール戦で先制点を決めた本田圭佑。敗れはしたが、決めるべき人間のゴールは復活の手がかりとなるか。
「キーパーは悪くないし、本田も優れた選手だ」
――昨年11月におこなわれたオランダ、ベルギーとの親善試合は見ましたか?
「いや、それは見ていない。しかしそういう強豪国と対戦するのは悪くはない。私は日本の熱烈なサポーターだ(笑)」
――ありがとうございます(笑)。
「日本のサッカーには確固としたビジョンがある。発展も遂げているし、どの方向に進んでいけばいいのかよくわかっている」
――選手についてですが、日本の選手では誰に興味がありますか?
「どちらかといえば選手よりもチームに興味がある。だがゴールキーパーは悪くないし、本田も優れた選手だ」
――日本はコロンビア、コートジボワール、ギリシャとともにグループCに入っています。
「とても拮抗したグループで、どんなことでも起こりうる」
――対戦相手の3カ国をどう見ますか。コロンビアがシード国ですが」
「ファルカオが間に合わなければ、とても大きなハンディキャップになる。とはいえ南米勢のひとつであり、ブラジルの環境をよく知っている。コートジボワールはソリッドで屈強だ。選手も優れた資質を備えたトップレベルの選手たちで、とりわけドログバは傑出している。他にもトゥーレ兄弟やジェルビーニョ……。最大の欠点はゴールキーパーだが、これはもうどうしようもないだろう(笑)」
ブラジルの気候に慣れるかがとても重要。
コロンビアと日本、コートジボワール。もうひとつは。
――ギリシャです。
「経験豊かな監督に率いられたチームだ。EUROでも準々決勝に進んで結果を残した。また選手もベテランが中心で経験を積んでいるから、最終的な帳尻を合わせるのはうまい。パフォーマンスのレベルも高いが、最終的にはブラジルの気候にどれだけ慣れることができるかによるだろう。とはいえ彼らは、熱い太陽のもとでのプレーには慣れている。
日本もそこは同じで、ブラジルの気候条件のもとで自分たちのプレーがどれだけできるか。それが日本にとってアドバンテージになればいいが。スピードと機動力、爆発的な運動量をベースにする日本のスタイルは、エネルギーを大幅に消費するスタイルでもある」
――そこがひとつのキーポイントになるでしょうか。日本はブラジルの気候に慣れるために、直前合宿をアメリカのフロリダでおこないます。
「選手がフレッシュな状態になれるかどうかがとても重要だ」