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3年間でなぜ48位から世界4位に?
C組最大の難関、コロンビアの秘密。
text by
竹澤哲Satoshi Takezawa
photograph byAFLO
posted2013/12/13 16:30
ベルギーとの親善試合でもゴールを決めた絶対的エース、ファルカオ。今夏モナコに移籍した78億円の男が、日本の前に立ちはだかる。
「どこかが飛び抜けているわけでもなく、グループには実力が伯仲した国が集まった」
W杯組み合わせ抽選直後、コロンビア代表監督のホセ・ペケルマンはC組をこのように表現した。対戦相手となる日本について、
「日本はW杯に何度も連続出場しているし、リスペクトしたい。今の日本が数年前の日本とは異なることも承知している。しかしコートジボワールも3大会連続出場を果たしている。我々には対抗するだけの力がある」
と、謙虚でありながらも自信をうかがわせるコメントをした。
一方翌日のコロンビア各紙には、強豪国との対戦を避けられたことによる安堵からか、『このグループなら勝ち抜ける』という楽観的なタイトルが踊った。
『エル・パイス紙』には、コロンビアサッカー界の重鎮やレジェンドのコメントが紹介された。'90年イタリアW杯でベスト16進出を果たした元代表監督のフランシスコ・マツラナは、コロンビアサッカー界が辿った苦難の時期を思い出させるようなコメントをした。
「どこの国もリスペクトに値するが、これまでの歴史が大きく影響するはずだ。コロンビアがこれまで経験してきたことは、他の3カ国よりも重みがある」
バルデラマは、国民の希望を代弁しGL突破を予想した。
一方、'90年代のコロンビアを象徴する選手であったカルロス・バルデラマは、国民の希望を代弁した。
「W杯の時点で、選手たちが最高の状態であることが大切だが、南米予選でみせたような戦いをすれば、確実にGLは勝ち抜けるだろう」
世界中のメディアも、C組ではシード国であるコロンビアが実力的には一つ抜きんでているという見方をしている。それは何よりもFIFAランキング4位という評価に依るところが大きい。
コロンビアのW杯出場は今回が5回目。これまでの最高はベスト16であり、けっしてサッカー強豪国とは言えない。それがなぜ、これだけの高い順位にランクされているのだろうか。