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ダルが語る、田中移籍の重大要素!
球場による投手の有利、不利とは。
text by
生島淳Jun Ikushima
photograph byAFLO
posted2013/11/24 08:01
ダルビッシュのレンジャーズがホームとする、レンジャーズ・ボールパーク・イン・アーリントンは投手打者にフェアな球場。彼の活躍は、実力通りということだ。
11月20日夜、テレビ朝日の『報道ステーション』はメジャーリーグ・ファンにとっては興味深い内容だった。
レンジャーズのダルビッシュ有が、田中将大について話す――。
これは見逃せない内容だったし、アメリカ野球のことを楽しそうに話すダルビッシュの表情が印象的でもあった。そのなかで田中に対して、「行く場所が重要」という指摘があり、カリフォルニア南部にあるチームは、投手にとっては恵まれている、と具体名をあげた。
その球団とは……
ロサンゼルス・エンゼルス
ロサンゼルス・ドジャース
サンディエゴ・パドレス
の3球団。
もっとも点が入りやすい球場はどこか?
ダルビッシュの意見としては、球場が広く、投手有利であること。一年を通して気候が温暖で、東海岸のニューヨークやボストン、あるいはフィラデルフィアのように、春、そして秋が深まってから、寒さで投手の手がかじかむようなことがないことをあげていた。
加えて、ドジャース、パドレスに関しては、ナショナル・リーグだから投手が打席に立つ。投手にとっては極めて有利な条件がそろっている……という話だった。
さて、ここで気になるのは本拠地の球場の形状によって、どれだけ影響があるのか、ということだ。
アメリカには”Park Factors”という指標がある。
これはホームとロードで、どれだけ得点に差が出るのかをまとめたものだ。