「コンディション維持」という欧州帰国組共通の敵。

「最初は、日本やからすぐにやれるやろって思ったけど、いくら海外の経験があっても帰国して、すぐに活躍するのは難しい。今回、それが分かった。でも、伸二（小野・清水）みたいに帰国して、すぐに活躍できる選手もいる。早くいいプレーができるようになるには、まずチームの特徴とともに自分がどういう風に使われるのか早く理解すること。新しいチームに行く時は、日本人やし、日本を知っているからというのに甘えないこと。海外と全く違うサッカーをする気持ちで取り組んだ方がいい。あとは、コンディションをしっかり維持すること。Ｊリーグやからと甘く見てたらいいプレーはできない」

　今後、海外から帰国してくる選手に対して、稲本はそう警鐘を鳴らす。

　2010シーズンは、28試合出場、得点ゼロ。日本に復帰し、2シーズン目となる来季は、勝負の年になる。

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「来年は、今年以上にやれる気がするし、やらなあかんと思う。得点も今年は取れる気がせんかったけど、来年は絡んでいきたいし、もっとチームに積極的に絡んで、何かひとつタイトルを取れるようにしたい」

　チームにはすっかり馴染み、若手とも積極的に交流し兄貴的存在としていいポジションに納まりつつある。チーム内での自分の居場所を確保するのは、大事なことだ。活躍できるための諸条件が揃ってきただけに、2011シーズンは、稲本の本領が発揮されるはずだ。