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トッティらが躍動し開幕7戦全勝。
新監督のもと変貌したローマに期待。 

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弓削高志

弓削高志Takashi Yuge

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posted2013/10/08 10:30

トッティらが躍動し開幕7戦全勝。新監督のもと変貌したローマに期待。<Number Web> photograph by AFLO

ダービーで怨敵ラツィオを撃破したローマ。ガルシア監督(左から2番目)は、デロッシ(左から3人目)、トッティ(左から4人目)らと歓喜のラン&ジャンプの輪に加わった。

盛り上がる周囲をよそに、指揮官は至って冷静。

 ガルシアは、母国フランスの『レキップ』紙に、「優勝候補はユベントスとナポリだ。たった数試合勝っただけで、スクデットだと浮かれるのは理性的な判断とはいえない。今季はあくまで欧州カップ戦への復帰が目標だ」と吐露している。だが、リール時代の愛弟子ジェルビーニョは、臆面もなく言い放つのだ。

「スクデット? 当然狙うよ」

 ブラジルにいるOBファルカン(元日本代表監督)も「最高のスタートだ。(スクデットへ)希望はある」と、古巣の思わぬ快進撃に興奮を隠さない。'83年、クラブに2度目のスクデットをもたらした元名手は「あれから30年も経った。当時のチームと比較などできん」と言いながら、11歳年下の同業者ガルシアが作り上げたチームを「攻撃的でスピードがあり、何よりフレッシュだ。素晴らしい仕事ぶりだ」と褒め称えるのだった。

 ローマは上位争いのプレッシャーと長く無縁だった。今季もラツィオとのダービーを除けば、与し易いカードが続いてきた。ローマにとって、正念場はこの10月以降だ。

 5日の7節インテル戦は格好の試金石だった。ローマはサンシーロへ乗り込むと、やはり開幕以降無敗だったインテルを相手に前半で勝負を決め、3-0の完勝を収めた。

 後半34分にバルザレッティを退場で失い、10人となってもまったく動じず、ホームチームの挑戦を退けた。ローマ旋風は、サンシーロをも飲み込んだ。

18日、ナポリとの首位決戦に挑む。

 深夜、秋雨降りしきる首都のフィウミチーノ空港に帰り着いたとき、ガルシアらローマ一行が目にしたのは、英雄たちの凱旋に駆けつけた1000人ものロマニスタたちの姿だった。「スクデット! スクデット!」と叫ぶ彼らのコールは、次戦でも熱を帯びることは間違いない。

 代表ウイーク明けの8節で、ローマは本拠地オリンピコにナポリを迎える。ミラノで3-0の快勝を挙げた翌6日、ナポリは“これが俺たちからの挑戦状だ”と言わんばかりに、リボルノ相手に4ゴールを奪って大勝した。

 ローマの連勝記録もいよいよ危うい。しかし、優男然として実は男気あふれる指揮官の声は熱い。

「記録が価値を持つのは、シーズンが終わるときだ。今じゃない。私は選手たちを200%信じている。『首位にいる』というプライドが、われわれの自信をより強くしてくれる」

 ローマの8連勝はなるか。それとも記録は止められるのか。南部勢同士の意地が激突する18日のナポリ戦は、名勝負必至だ。

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