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桐光・松井だけじゃない!
注目株が味わった悲喜劇。
~甲子園・地方大会で続いた熱戦~
text by
小関順二Junji Koseki
photograph byNIKKAN SPORTS
posted2013/08/08 06:00
愛媛大会の決勝で今治西を下した、済美の安楽智大。剛腕投手は「甲子園最速」を目指す。
超高校級の実力を持つスター選手が次々と都道府県大会で姿を消している。もっとも話題になったのが、昨年夏の甲子園大会で4試合投げ、驚異の奪三振率17.00を記録した松井裕樹(桐光学園)が、強豪・横浜のストレート狙いの術中にはまって神奈川大会準々決勝で敗退したことだ。
横浜は1回、先頭の川口凌がスライダーを狙い打って二塁打を記録、後続も凡退など、当初はスライダーに狙いを定めたようなスイングを繰り返した。
さらに、この日の松井のストレートが自己最速の149kmを計測したように好調だったこと、ボールを受ける捕手が1年生の田中幸城だったためワンバウンドになるスライダーが投げづらかったことなど、ストレートを主体にピッチングを組み立てる要素が少なからずあった。