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香川のドルトムントがついに首位!
ブンデス制覇を狙える4つの理由。
text by
ミムラユウスケYusuke Mimura
photograph byGetty Images
posted2010/10/24 08:00
現時点でリーグ最多の20ゴール。決定率もトップの57%。
最後に挙げられるのは、決定力の向上だ。
昨シーズン、ドルトムントが手にしたビッグチャンスの数はバイエルンに次ぐ2位。ところが、肝心の決定率は36%で、リーグ15位だった。それでも最終的に5位でシーズンを終えたのは評価できるのだが、もう少し決定力があれば順位は違ったものになったはずだ。
リーグ最多の20ゴールを挙げている今シーズンは、ビッグチャンスの数も当然ながらリーグトップ。課題だった決定率でも、同じくリーグトップの57%を記録しているのだ。
データ分析に定評のある「スポーツビルト」誌は、決定力が向上した理由をこう結論づけた。
「若い選手たちが十分に経験を積んだ。だから、若い選手たちが冷徹なくらいにビッグチャンスを決められる」
優勝予想のオッズはバイエルンよりも低い大本命待遇。
「キッカー」誌が実施したアンケートでは、ドルトムントの優勝を予想する人が71.6%を占めた。
さらに、『ODDSET』社が設定する今季のブンデスリーガの優勝チームのオッズも随分と変わった。ドルトムント優勝のオッズが2.7倍にまで下げられたのだ。ちなみに、バイエルンは3.0倍だ。
ドルトムントはここでもまた、“首位に躍り出た”のである。
「優勝を口にするつもりはない。この時点で首位に立つことに興味はないよ」
クロップ監督は火消しに躍起になっているのだが、この騒ぎ、しばらくは収まりそうにない。