W杯出場のドイツ代表で戦後最も平均年齢が低いチーム。

　それだけに、オーストラリアとの第1戦でいきなりゴールをあげたのは、クローゼ本人だけでなくヨギーにとっても溜飲を下げるものだったに違いない。アルゼンチンとの準々決勝でも2ゴールをマークした32歳のベテランFWは、W杯通算得点を「14」として歴代2位タイに浮上した。'74年の優勝メンバーであるゲルト・ミュラーと肩を並べ、歴代最多のロナウド（ブラジル）にあと1点と迫る。ベスト4進出であと2試合戦えることが保証されただけに、W杯の歴史にその名を刻む可能性は高まってきた。

　W杯に出場したドイツのチームで戦後もっとも平均年齢が低く（6月1日現在。以下同様）、開幕戦のスタメンが大会32カ国で2番目に若いヨギーのチームは、7日の準決勝でスペインと対戦する。ユーロ2008の決勝で0－1という点差以上の実力差を突き付けられた相手に、ドイツはどのような戦いを見せるのか。

　'06年のドイツW杯で3位に食い込み、ユーロ2008では準優勝を果たした。となれば、南アフリカW杯は……大会前はささやかな希望として語られてきたストーリーが、いよいよ現実味を帯びている。