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ACL初戦は価値あるレッスンに。
“強豪”ベガルタ仙台への第一歩。 

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戸塚啓

戸塚啓Kei Totsuka

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photograph byGetty Images

posted2013/02/27 11:40

ACL初戦は価値あるレッスンに。“強豪”ベガルタ仙台への第一歩。<Number Web> photograph by Getty Images

厳しいマークにあった梁勇基(右)だが、53分にはPKを落ち着いて決め、貴重な1点を奪った。

“守備の監督・手倉森”から攻撃重視路線へ激変!?

 シーズンオフを利用して、手倉森監督はスペインへ研修に出かけた。攻撃をフォーカスしたチーム作りを進めるためだ。

 キャンプ中にはバルセロナの映像をミーティングで流し、攻撃のイメージを植え付けていった。「映像が“ええぞう”と選手は言っている」と、持ち前の諧謔のセンスも冴える。

「自分のチームの作り方は守備からだったので、手倉森は守備の人と思っている人がいるかもしれない。けれど、実は攻撃的なサッカーもやりたかったし、選手にもやらせたかった」

 補強の収支は、今季も“黒字”だ。

 MF関口訓充が抜けた中盤のワイドには、ガンバ大阪から佐々木勇人を、セレッソ大阪からヘベルチを獲得した。レフティのヘベルチは、昨季まで朴柱成(慶南FC/韓国)が務めていた左サイドバックでの起用も見込まれる。

 ブリーラム戦で左サイドバックを担ったのは、東京ヴェルディから加入した和田拓也だった。2011年にU-22日本代表に選出されたこの22歳は、左右両サイドバックとボランチに対応する。左利きのセンターバック石川、大卒ルーキー蜂須賀孝治らも、左サイドバックでプレーできる。

 3人目のブラジル人としてキャンプ途中に獲得したジオゴは、本職のボランチに加えてCBとしての適性をアピールしている。激しいボールアプローチを特徴とする彼は、フィジカルコンタクトがポイントとなるACLでとりわけ力を発揮しそうだ。

Jリーグとはレフェリーのジャッジが違うし、カードの出方も違う。

 既存の選手を含めて、ほとんどがポリバレントな資質を備えている。けがや出場停止に強いチーム体質が、さらに強固となっているのだ。

「ACLに出ているチームはそのシーズンに低迷するけれど、自分たちはそうじゃないところを示そうと、選手たちには話している。ブリーラム戦を戦ってみて、Jリーグとはレフェリーのジャッジが違うし、カードの出方も違う。激しさが求められる戦いは、選手に逞しさを身につけさせてくれると、改めて感じました」

【次ページ】 「過酷を覚悟してACLとリーグ戦に挑む!」

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