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好調ミラン相手に負傷も好アシスト。
長友佑都がダービーで放った光。 

text by

弓削高志

弓削高志Takashi Yuge

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photograph byGetty Images

posted2013/02/25 13:35

好調ミラン相手に負傷も好アシスト。長友佑都がダービーで放った光。<Number Web> photograph by Getty Images

試合後、「(怪我は)ひざを軽くひねっただけという感じ。(中略)相手の選手と2回ほど接触があり、100%の力でプレーできないのならば交代した方がいいかと思った」と元気に語っていた長友。

負傷した状態のままで見事にアシストを決めた長友。

 後半26分、ボールを持った長友は、スルスルとペナルティエリア左手前に達すると緩やかな弧を描くクロスを放った。

 走りこむスケロットがピンポイントでヘディングを合わせる。同点ゴールが決まると、23歳のアルゼンチン出身の元イタリア代表MFは感極まって泣き出してしまった。長友も歓喜の輪の中に入り、右腕をブンブン振りまわして、チェゼーナ出身コンビによる会心のゴールを祝った。

 だが、その6分後、長友の左膝は悲鳴を上げた。膝を押さえ、ベンチへ交代を要求するサインを送り、ボールがタッチラインを割ったところで、そのままピッチ脇に座り込んでしまった。

 試合中、いつもより淡白に見えた長友の動きだが、踏ん張りが利かず、転倒する場面もいくつかあった。左膝を押さえて、苦痛にゆがんだ表情のまま、DFキブと交代しピッチを後にした。

 その後、インテルは若干盛り返したものの、決め手不足は解消されず。最後は、ゴール裏席からバロテッリへの盛大な野次と罵倒の大合唱で、長友にとって5度目のダービーは終わった。

まだまだ混沌とする、来季のCL出場権をかけたセリエAでの戦い。

 試合後、長友は膝の状態を心配するよりも、ダービーでの会心のアシストに言葉を連ねた。

「スケロットがいい形で入ってくれた。日々の練習の成果があの場面で出てくれた。練習通りのいいクロスだったと思う」

 白星を計算していたミランのアッレグリ監督は「死にかけている相手がいたら、殺す覚悟でやらなければならん」と、失った勝ち点2を悔やんだ。

 3位ミランの勝点45に対し、5位インテルの勝点は44。来季のCL出場権をかけた3位争いは今なお混沌としている。

 長友とそのチームメイトたちは、まだまだあきらめが悪い。

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