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ゼーマン&トッティでド派手チームに。
攻め続けるローマの“悪役上等!!”。 

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弓削高志

弓削高志Takashi Yuge

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posted2013/01/08 10:30

ゼーマン&トッティでド派手チームに。攻め続けるローマの“悪役上等!!”。<Number Web> photograph by AFLO

古巣ローマに復帰した指揮官ゼーマンが掲げる攻撃的かつスペクタクルなサッカーを体現する主将トッティ(左から2番目)とホープのラメラ(右)。

新スタジアム建設決定で伸びたトッティの選手寿命!?

「新スタジアムまであと3年半……こうなったら、引退する前にピオラの記録を塗り替えてやる」

 トッティは、1950年代に活躍したFWノルダールが持つセリエA歴代2位得点記録「225」へ今季中にも到達する勢い。戦後の英雄的FWピオラによる最多ゴール記録「274」を破るために、新スタジアムが稼動する2016-17年シーズンまでプレーすることも真剣に考え始めた。

 ただし、今のローマは決してトッティ頼みのチームではない。台頭著しいのが20歳のアルゼンチン代表FWラメラだ。18節のミラン戦では、シーズン序盤の不振から調子を上げてきた相手に技ありの2発を叩き込んだ。

 セリエA2年目の今季、本職であるトップ下へのこだわりを捨て、監督の望む点取り屋としての働きに徹することを宣言。ゴール前で冷静さを失わず、得点感覚を開花させた。激しいポジション争いにも揉まれ限られた先発機会ながら、PK抜きで到達した前半戦の二桁ゴールには価値がある。「CL出場権は絶対手に入れたい。とにかくゴールを決めていけば、目標に近づく」とゴール量産の道を迷わず進む。

 前半戦でインテルに勝ち、ミランに大勝しても、ゼーマンは笑わなかった。ただ、勝利の後でも必ず皮肉めいた一言を残している。

「この国のサッカーは、いつもミラノとトリノの間だけで争われてきた。風はつねに“北寄り”だ。しかし、われわれがリーグをかき回してみせる」

 悪役上等。

 今季の彼らは“グッドルーザー”で終わるつもりはない。渋面の指揮官と無頼の男たちは、後半戦もディズニー映画顔負けのゴール・ショーを見せてくれるはずだ。

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