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次のWBCは守備力と機動力で臨め!
侍ジャパン、理想の打順とその弱点。
text by
生島淳Jun Ikushima
photograph byNaoya Sanuki
posted2012/12/11 10:30
「浩二ジャパンは糸井のチーム」と呼ばれるようになるか? その高い身体能力で、MLBに衝撃を与えたいところ。
群を抜いた身体能力を持つ、糸井嘉男を攻撃の軸に。
クリーンナップは糸井、中田、阿部とした。今回は「糸井のチーム」になってもおかしくないと、私は思っている。選ばれしプロ野球選手の中でも、抜群の身体能力を持っている。「トータル・パッケージ」を見せつけ、ぜひとも華麗な世界デビューを飾って欲しいのだ。
また、4、5番を入れ替えたいという意見も多いかと思う。しかし、中田の日本シリーズ第6戦の本塁打の印象が強く、彼を要に据えたいという気持ちがある。
下位には外野の間を抜けるバッティングができる選手をそろえるが、9番には右投手の場合、本多雄一を置いて機動力を生かしたい(彼の難点は出塁率が低いことだ。アグレッシブ過ぎる面がある)。
他にも鳥谷敬(阪神)、角中勝也(ロッテ)、内川聖一(ソフトバンク)と使いたい選手がいる。最終的には野手から何人かが外れるが、質の高い野球が見られると思う。
中田翔に期待する「日本の4番」としての重厚な存在感。
一方で、こうして打順を組んでみると、本当にパワーヒッターが不足していることがわかる。本塁打が期待できるのは中田、そして阿部くらいだ。
日本が少子化を迎え、以前だったら野手として成功していた人材が、高校時代から投手専門になっているような気がする。もし、清原和博が現代に登場したら、投手として勝負しているのではないか? と思ったりしてしまう。
「日本の4番」誕生という期待も含めて、中田翔を4番に置く。これが私のラインナップの「肝」である。