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川崎フロンターレ名物部長が企てた、
漫画『テルマエ・ロマエ』とのコラボ。 

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木崎伸也

木崎伸也Shinya Kizaki

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photograph byKAWASAKI Frontale

posted2012/02/27 10:30

川崎フロンターレ名物部長が企てた、漫画『テルマエ・ロマエ』とのコラボ。<Number Web> photograph by KAWASAKI  Frontale

『テルマエ・ロマエ』内で「平たい顔族」と称されて登場する日本人の代表として、中村憲剛、楠神順平の両選手が実際に銭湯で自画像を描いた

 今、銭湯業界で川崎フロンターレが話題になっている。

 川崎のプロモーション部の部長・天野春果が提案したオフシーズン企画、『いっしょにおフロんた~れ』の活動によって、川崎における銭湯の利用者が増えているからだ。銭湯業界はこの取り組みに感謝し、今年6月の全国浴場組合の会合に、天野が講演者として招待されることが決まっている。

 天野は照れくさそうに言った。

「全国から集まった銭湯関係者、500人くらいの前で講演をしてほしいと頼まれまして。インターコンチネンタルホテルでやるらしいんですよ。すごいことですよね(笑)」

 バナナ販売や算数ドリルの取り組みで知られるアイデアマンの天野が、『いっしょにおフロんた~れ』をスタートさせたのは、2010年12月のこと。オフ期間の「オフ」、川崎フロンターレの「フロ」、川崎浴場組合の「お風呂」にちなんで、企画を命名。クラブと組合のコラボレーションで作成したタオルをプレゼントするなど、約2カ月に渡って銭湯利用者を増やすための様々な営業促進キャンペーンを行った。

川崎浴場組合とのイベント第二弾に大ヒット漫画が協力。

 第一弾が好評だったことから、2011年12月にも再び同キャンペーンを実施。企画をさらに進化させて、今回は大ヒット漫画『テルマエ・ロマエ』(作・ヤマザキマリ)に協力を依頼し、主人公のルシウスがポスターに登場するという贅沢な共演が実現した。『テルマエ・ロマエ』は古代ローマ時代の浴場設計技師が、現代日本の銭湯にタイムスリップするコメディで、2010年の書店員を中心に各界のマンガ好きが選ぶ漫画大賞に輝き、阿部寛主演で映画化も決定している。その人気漫画が無償でキャンペーンに協力してくれることになったのだ。

 天野は経緯を、こう説明する。

「2010年の第一弾がブレイクして、川崎の銭湯の利用者がどーんと増えたんです。そうしたら浴場組合から、『今年もあれを頼むよ!』って言われて(笑)。第一弾を越えるにはどうしよう、何かいいアイデアはないかなと思っているときに、被災地支援の活動でジュビロ磐田のサポーターと車に乗る機会があったんですが、『天野さん、この漫画知ってます?』と訊かれて。知らないのは僕だけで、車中の人はみんな知っていたんです。そこで早速チェックしたら、めちゃくちゃおもしろかったんですよね。で、『これしかない!』って、企画を思いつきました」

【次ページ】 古代ローマの衣装に扮した中村憲剛が銭湯を救う!?

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