野球クロスロードBACK NUMBER
全然打てなくても守りきって勝つ!
落合流、攻撃的投手陣の証明。
text by
田口元義Genki Taguchi
photograph byHideki Sugiyama
posted2011/09/20 11:40
勝っても負けても僅差の試合が続くなかで、「1点余分にあればそれで十分」「やるべきことをやれるかどうか。無理なことをやろうとしても空回りするだけ」と軸をぶらさず淡々と戦い続けている落合博満監督
連覇を可能にする、終盤戦の驚異的な投手力。
形にこだわらない投手起用は、チームのストロングポイントをより強固にするためのスパイスとなった。
現在2位の中日は、首位ヤクルトにこそ5.5ゲーム差をつけられてはいるが、3位巨人とは2.5、5位の広島まで7ゲームと、その差をじわりじわりと広げている。
未だ復活の兆しが見えない打線や、3勝9敗3分けと苦手としているヤクルトとの直接対決がまだ9試合残っているなど、障壁はあることはある。
だが、それは昨季も同じこと。チーム打率はリーグ5位、ヤクルトにも8勝15敗1分けと大きく負け越しながらもリーグの頂点に立った。だから今季も、打線に依存することなく投手力で勝機を見出すことができるのだ。
残り27試合。ストロングポイントを効果的に発揮さえすれば、中日初の連覇も現実のものとなる。