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ベルナベウへの道は艱難辛苦。
悲願のCL決勝が遠のくレアルの拙攻。 

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中嶋亨

中嶋亨Toru Nakajima

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photograph byRyu Voelkel

posted2010/02/27 08:00

ベルナベウへの道は艱難辛苦。悲願のCL決勝が遠のくレアルの拙攻。<Number Web> photograph by Ryu Voelkel

2月16日、リヨンで行われたCL決勝トーナメント1回戦第1戦。C・ロナウドはリヨン守備陣に徹底的にマークされ、いつも見せる芸術的なプレーを披露できず。0-1で逃げ切られ、CL決勝戦進出に早くも黄色信号がともった。対リヨン第2戦は3月10日に、レアルのホームで行われる

攻撃の要を欠くレアルは先取点を挙げられるか?

 守備意識を充実させて2戦目に臨んでくるリヨンに対して、レアルが1戦目とは違う試合展開に持ち込むには先制するしかない。レアルが先制すればリヨンも少なからず攻撃に出ざるを得なくなる。そうなれば、レアルに分がある“開放的な試合”になる可能性は高くなる。

 だがリヨンとの2戦目では、攻守の要であるシャビ・アロンソと、敵をサイドに広げる役目を担うマルセロが累積警告で欠場する。攻撃の重要なオプションを2つも失ったレアルが鉄壁のリヨン守備網から先制するには、ビジャレアル戦のようなロナウドの1発に期待するしかないのか。それとも、土壇場に追い込まれたレアルが覚醒するのか。

 何百億円もかけてロナウド、カカーをはじめとしたビッグプレーヤーを獲得し、サンチャゴ・ベルナベウでのCL決勝進出を今季最大の目標に掲げたレアルは最初の窮地に立たされた。ペレス会長らクラブ幹部、選手、マドリディスタ、そして地元メディアも含めて、人生で再び訪れないであろうサンチャゴ・ベルナベウでのCL決勝進出への可能性をかけたプレッシャーが圧し掛かる中で、レアルがどのような反応を見せるのか。プレッシャーを撥ね退けるにしても、押し潰されるにしても、劇的な90分間になることは間違いない。

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