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開幕戦を後味悪くした、
王者ロッシの愚行。
text by
遠藤智Satoshi Endo
posted2005/04/28 00:00
開幕戦スペインGPで、V・ロッシとS・ジベルノーが、素晴らしいレースを繰り広げた。スタートから続いた一騎打ちは、両者が限界に挑むハイレベルなものだった。
最終ラップ、二人は3回ポジションを入れ替えて最終コーナーに差し掛かる。先行するジベルノーは、すでにコーナーへ向けてアプローチを開始していた。ここでロッシはブレーキングで最後の勝負に出るが、止まり切れずに接触。ロッシがジベルノーを弾き出す格好で決着がついた。優勝したのはロッシ。グラベルからコースに復帰したジベルノーは2位になった。
ここまでは、宿命のライバルにつきものの因縁対決の結果で済ますことができた。しかし、その接触の後にロッシが取った言動は、なんともスポーツマンシップに欠けるものだった。これみよがしにウィリーでフィニッシュラインを駆け抜け、ウィニングサークルで怒りを露わにするジベルノーに対峙しても、謝罪の言葉もない。挙句の果てに会見で「セテは怒っているかもしれないが、これがレースだ」と言い放つ始末。このコメントに多くの者が言葉を失った。