記事を
ブックマークする
「いつかベートーベンとのコラボも見たい」元宝塚トップスター・望海風斗が語る羽生結弦の“美”《宝塚退団公演では『SEIMEI』から発想も》
昔からフィギュアスケートが好きでよく見ていました。フィギュアスケートの男子というと“力強いジャンプ”というイメージが強かったのですが、羽生結弦選手の演技を見たとき、「こんなにも美しく表現する方がいるんだ」と芸術性の高いプログラムに衝撃を受けて。「これは必ず(ソチ)五輪を見なければいけない」とフィギュアスケート、羽生選手の魅力にハマっていきました。
踏み込むときの“音”の使い方にゾクゾク。
2月の北京五輪ももちろん拝見しました。結果は思うようなものではなかったかもしれませんが、挑戦し続ける姿勢、なにより五輪の舞台で演技をする羽生選手の姿を見られたことは率直に嬉しかったです。ここ数年は王者だからこそ、追われるものだけが感じる苦しみを持ちながらも、王者でい続けるための強さを見せてくれていました。3度目となった今回の五輪では自分を応援してくれる人々の夢を叶えたいという、これまで以上の大きなビジョンが感じられました。それは孤独と戦いながらも挑戦し、追求し続けたからこそ見えてきたもの、世界なのかなと感じます。
“音”をこんなにもうまく表現できるんだと感じるのが羽生選手の演技です。個人的に特に好きなのは、少しマニアックかもしれませんが、トリプルアクセルを踏み込むときの音の使い方で、ジャンプする瞬間ではなく、踏み込みで合わせているのが凄いなと。流れ的にこの後ジャンプが来るんだと分かっていても、その瞬間の音の使い方や踏み込むときの集中の仕方、筋肉の使い方……すべてに鳥肌が立ちます。昨年末の全日本選手権は現地で観戦したのですが、生で4回転アクセルへの挑戦を見たときも、踏み込みを見てゾクゾクさせていただきました(笑)。
「雑誌プラン」にご加入いただくと、全員にNumber特製トートバッグをプレゼント。
※送付はお申し込み翌月の中旬を予定しています