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「もっと深くて細やかな世界観を」宇野昌磨の“色気”と“艶”を引き出したコーチと振付師の言葉<2019-20シーズンV字復活の内幕>

2019.12.22 Japan Championships
前例のないコーチ不在でスタートした今シーズン、序盤は孤独な戦いを強いられ、不振に陥った。頼れる存在との出会いで楽しむ気持ちを取り戻すと、逆境を力に変えた彼は、見事に復活を遂げた。(初出:Number PLUS FIGURE SKATING TRACE OF STARS 2019-2020シーズン総集編[V字復活の裏側] 宇野昌磨 「2人の男が導いた夜明け」)

 弱さも強さもすべての心の内をさらけ出した宇野昌磨のシーズンが終わった。コーチ不在で「スケートが辛い」と悔し涙を流した前半戦から、ステファン・ランビエルコーチとのタッグが決まり「滑ることが楽しい」と笑顔を見せた後半戦。自分と向き合った今季、掴んだものは何だろうか。

 昨年6月に山田満知子、樋口美穂子コーチのもとを離れると、オフの間は、ランビエルのほか、ロシアのエテリ・トゥトベリーゼの夏合宿などに参加。「新しいコーチは急いで決める必要はない。コーチがいなくても練習できる」と言い切っていた。

 しかしグランプリシリーズ自身初戦のフランス杯のフリーでは、トリプルアクセルを2本とも転倒、4回転も3本ミスするなど、驚くほど調子を崩して8位に。宇野の兄貴分として交流のあった無良崇人は、この試合を見て、コーチ不在の難しさをこう指摘した。

「昌磨は、もとは4回転4種類を跳べていました。でも調子の悪い4回転フリップに固執して、そればかり練習していたことで他のジャンプまで崩れていきました。あんなに軸の外れたトリプルアクセルを跳んでしまったのは、初めて見ました。ジャンプを跳べないと勝てない時代なので、コントロールする人がいないと、選手はついジャンプの練習だけに固執してしまいます。コーチは色々な観点からのアドバイスで、凝り固まっている心を刺激し、いい方向に持って行ける存在なんです」

2人の「細かい男たち」によって変わった宇野。

 宇野は精神的な支えを求め、ランビエルのチームに仮移籍。あくまでも臨時コーチとしてロシア杯からリンクサイドに立ってもらい、12月の全日本選手権の時に、年明けから正式に師事することを発表した。

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photograph by Asami Enomoto
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