ホームランボールは日本円にして約80万円、使用ユニフォームが約1470万円……と、2021年の大谷翔平はグラウンドでの活躍だけでなく、使用グッズやトレーディングカード(トレカ)などの高騰も大きな話題になった。MVPの大活躍にとどまらず、野球史を現在進行形で塗り替えているのだから、そりゃコレクターだって放っておかないよな、と思っていたら……。
「大谷のNFTデータ、約1150万円」
こんな見出しがネット上をにぎわせたのは1月末のこと。超高額商品になったことは理解したのだが「え、えぬえふてぃ、って何?」レベルなので、MLBを筆頭にしたメモラビリア(スポーツ選手の直筆サイン入りボールや写真など)の熱心な収集家で、NFTを含めたコレクター事情に詳しいAkiさんに、NFTの基礎情報や大谷カードが持つ価値について聞いてみた。
「NFT(非代替性トークン)とは『偽造不可な鑑定書・所有証明書付きのデジタルデータ』のことです。暗号資産と同じく、ブロックチェーン上で発行・取引されます。知的財産などの無形資産をデジタル上で特定し、希少性を与えて金融価値をつけます。それを流動化させることがブームになっているんですよ」
AkiさんはこうNFTについて説明してくれた(なおデジタルアート作家ビープルの『Everydays - The First 5000 Days』 という作品は約75億円という超高額で取引されたという)。その潮流はスポーツ界にも来ており、NBAが各選手のプレー動画を販売し、レブロン・ジェームズのものが2000万円を超える金額で取引された。さらに日本でもパ・リーグがNBAと似た方式を採用している。
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