センダイガールズプロレスリング(通称「仙女」)の岩田美香が今年9月、念願だったセンダイガールズワールドシングル王座を初戴冠した際、師匠である仙女代表の里村明衣子とX(旧ツイッター)上で、こんなやりとりがあった。
「完全にチャンピオンの風格になった。(中略)昔アイドル路線で売り出そうとしてごめんね」(里村)
「アイドル路線、ご期待に添えずすみませんでした。しっかり自分の道をこれからも仙女で歩いて行きたいと思っています」(岩田)
アイドルレスラーとして売り出され、目指す像との乖離に苦しむ。
岩田美香といえば、相手を射抜くような鋭い眼光でリングに上がり、重い蹴りを武器に感情を剥き出しにして闘う女子プロレス界屈指の硬派なレスラー。だが、デビュー当時はその端整なルックスから里村に「仙女初の美人レスラー」と呼ばれ、2年目にはリングネームも「白姫美叶」に改名。アイドルレスラーとして売り出された。しかし、それは岩田にとって本意ではなく、団体が敷く路線と自身が目指すレスラー像との乖離に苦しんだ経験があったのだ。
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photograph by TOKYO SPORTS PRESS