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[各界からのラブレター]今年はこんな大谷翔平が見たい!――松岡修造「球界のクラーク博士、英語で大志を語れ!」

2022/04/01
1967年11月6日、東京都生まれ。日本男子で62年ぶりにウィンブルドン8強に進んだ元プロテニス選手
常識を軽々飛び越える彼ならどんな願いも叶えてくれるはず。シーズン開幕を待ちきれない、大谷ラバーズ有名人たちの熱~いエールを一挙公開!

 大谷翔平さん=クラーク博士。

 これが僕のイメージです。翔平さん自身はすでに大志を抱いている。いまや彼はアメリカや日本の野球少年たちに向けて「大志を抱け」とメッセージを送る存在になったと感じるからです。

 高校時代、翔平さんは目標達成シートの真ん中に「ドラ18球団」と書きました。これを達成するために必要なものの1つとして「運」と書いた。この「運」を得るために「あいさつ」「ゴミ拾い」「道具を大切に使う」「審判さんへの態度」「プラス思考」「応援される人間になる」「本を読む」「部屋そうじ」をやると決めた。

 決めることは簡単ですが、自分の悪い癖を取り除いて、良い癖を習慣にするのはとても難しい。人間ならば時間の経過とともに忘れてしまいますし、特に勝負がかかった緊迫の場面では頭から抜け落ちてしまうからです。

 でも、翔平さんにはできる。メジャーリーグの大舞台でも、グラウンド内に落ちているゴミを自然と拾うことができる。“翔平習慣”が完全に染みついています。

 これは観戦する子供たちにも、その親御さんにも大きな影響を与えると思います。僕も含めて、誰もが自分の子供が翔平さんのような人間になることを夢見ます。だけど、彼のような野球の技術を身に付けるのは難しい。それでも良い習慣を続ければ、みんなから応援される人間性は身に付く。翔平さんの姿勢は「人間・大谷翔平は育てられる」ことを証明したと思うんです。

 翔平さんは、決して順風満帆にMLBのア・リーグMVPに辿り着いたわけではありません。深く、大きな谷に何度も突き落とされながら、そのたびに飛翔してきた。トミー・ジョン手術を受けて、復帰したばかりの頃は球速も上がらず、制球も定まらなかった。多くの解説者から「打者に専念すべき」と、厳しい批判も浴びました。

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