1999年からの7年間、ツール・ド・フランスの総合優勝者の名前は空白である。もちろん、ランス・アームストロングによるドーピングスキャンダルが原因だ。この本の著者のひとりであるタイラー・ハミルトンは、ランスの元チームメイトであり、ランスの近くにいてなにもかもを見てきた人間のひとりである。
ハミルトンのことも、当時、ロードレースファンだった人間なら忘れない。落車で鎖骨を骨折しようとも、痛みに耐えながらレースを完走する姿に、わたしも胸を打たれた。この本の第1章はこんな一文からはじまっている。
“僕は、苦痛に耐えるのが得意だ。”
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