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ぶれない野球でチームを支える。
ペナントの行方を決める「ベテラン力」。 

text by

田口元義

田口元義Genki Taguchi

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photograph byNaoya Sanuki

posted2011/03/23 10:30

ぶれない野球でチームを支える。ペナントの行方を決める「ベテラン力」。<Number Web> photograph by Naoya Sanuki

「生きるか死ぬかという人がいる中で、野球どころじゃないだろうという人もいるだろうけど、今は野球しかできないから」という、震災に関してのコメントを残している山崎武司。2軍で調整中だったが、3月の開幕に向けて1軍入りし、調子を上げている途中の震災となった

記録から解放された金本知憲はケガを克服できるか?

 昨年に右肩を故障し、現時点でも数十メートルのキャッチボールや外野ノックを受けているが完治までには至っていない。しかし、「監督から怪我を気にされるような選手ではいたくない」と自分の体に対しては強い矜持を示す男である。記録から解放された今、焦る必要などない。幾多の怪我を克服してきた鉄人・金本であれば、ゲームに出る以上、最高のパフォーマンスを見せてくれるに違いない。

 プロ野球の開幕を間近に控えて起きた未曽有の大震災。多くの選手が被災者を慮り、「こんなときに野球をしていいものか」と複雑な心境を漏らしているし、実際問題、オープン戦の自粛などから各チームの調整不足は否めない。

 そんななか、12球団で最も震災の影響を受けた楽天のベテラン・山崎は、「自分たちにできることは野球しかない」と言った。

 山崎だけではなく、ベテランたちはきっと理解している。

 状況が変わろうとも自分たちの野球は変わらない、ということを。

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