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プロ野球PRESSBACK NUMBER
ドラフト上位候補から「25歳・無職・貯金ゼロ」に…「給料が翌月払いなら、生活終わってました(笑)」元慶應“高橋由伸2世”谷田成吾の「再出発」
text by

高田悠太郎Yutaro Takada
photograph byShiro Miyake/Takatada Furukawa
posted2026/10/30 11:01
33歳になった現在も谷田成吾は硬式野球を続けている
谷田は現在、渋谷に本社を置く株式会社Habinyという企業で取締役を務めている。Habinyが展開している主な事業は、採用プラットフォーム「エラメク」の運営や、企業向けのマーケティング支援。2024年10月の設立から間もないが、経営はしっかり軌道に乗っているという。さすがは元敏腕球団代表だ。企業の将来像について語る時、ひときわ目を輝かせるところなど、若いやり手経営者のそれだ。
「今、一緒に働くメンバーが徐々に増えているところです。今後力を入れていきたいのは、地方企業の採用やインバウンド向け事業の支援。外貨を円に取り込むことで、地域経済や日本経済全体の活性化に少しでも貢献できたらと思っています」
実は、谷田の“野球人生”は、今も終わっていない。
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Habinyの業務では、2026年2月に正式リリースされたNPB公認のプロ野球速報アプリ「NPB+(プラス)」の運営支援をしている。3回もドラフト指名漏れするほど、選手としてはNPBと縁がなかった男が、まさかこんな形でNPBと関わることになろうとは。人生は分からない。
衝撃の“現役復帰”も果たした。2024年7月、神奈川県の社会人チーム・全川崎クラブに入団したのだ。平日は仕事に専念しているが、休日は野球に打ち込み、都市対抗の予選にも出場している。
大学生から「復帰第1号」
「入団当初は6年ぶりのプレーでしたが、山梨学院大との練習試合でホームランを打てて、『バッティングは全然いけるじゃん』と思いました。ただ、別に故障とかいうレベルではないのですが、練習で肩がすぐ痛くなってしまったことには、ブランクを感じましたね……」
現在、全川崎クラブにおける谷田の役割は、「選手」兼「コーチ」兼「GM」。レギュラーとしてプレーしながら、後輩の指導をして、さらにスポンサー営業にも精を出すという異色の立場にある。2026年8月には、取締役を務めるHabinyが全川崎クラブとパートナー契約をするという“完全谷田案件”も成立している。
取材の最後に、これを聞かないわけにはいかないだろう。「3回のドラフト指名漏れを、今どう思っていますか?」。ストレートにぶつけると、谷田は満面の笑みを浮かべてこう答えた。
「最近、子供が生まれたんですよ。妻とは徳島の球団代表時代に出会ったので、もしドラフト指名を受けていたら、この子はいない。そんな風に考えると、人生を全肯定できるようになって、過去がどうだとかもう考えなくなりました。それに、仕事は忙しいながらもHabinyは順調に成長しているし、つかの間の休日には、大好きな硬式野球をプレーできている。今、時間がいくらあっても足りません。毎日が充実し過ぎて困ってますよ!」


