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野球のぼせもんBACK NUMBER
「今のソフトバンクに接戦で勝つのは“ほぼ不可能”」記者が驚いた異例の練習…コーチ証言「横浜に輸送してもらった」セリーグを圧倒する“力の正体”
posted2026/10/30 06:01
強すぎるソフトバンク。現地で見たDeNAの差とは
text by

田尻耕太郎Kotaro Tajiri
photograph by
Hideki Sugiyama
DeNAの守備シフト、ホークスの対策
今回の日本シリーズでは、DeNAの極端な守備シフトも話題になった。たとえば第3戦、柳田悠岐が二塁ベース上付近に毎度のように打球を飛ばすも、センターに抜けずにことごとく右に寄っていた遊撃手に処理されて凡打となった。
そこで、どうしても気になったのが第2戦だ。この日は3回表にソフトバンクが正木智也のシリーズ第1号で先制。1-0で4回表の攻撃である。2アウト一塁。走者は山本祐大。打者は庄子雄大を迎えた。ふと筆者の目に留まったのがDeNAの外野手たちの守備位置だった。思いのほか前だなと感じた。庄子は長打のあるタイプではない。また、DeNAは山本祐を知り尽くしている。足は速い方ではない。
だとしても、外野の頭を越えずとも間を抜けることはあるのでは……。
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それが現実となった。庄子の放った低いライナーが右中間のど真ん中を抜けていく。一生懸命ダイヤモンドを回った山本祐は一気にホームへ生還。貴重な追加点を叩きだすタイムリー二塁打となった。
ソフトバンクの外野守備部門を担当する大西崇之コーチは攻撃中、三塁ベースコーチャーを務める。当然、外野手の位置には気づいていた。
「左中間とか右中間を抜けたらチャンスあるよなと思っていた。たしかに庄子がカツンと外野の頭を越す打球を打つ確率は低いかもしれん。だけど、カウントが若い時って一、二、三で打つ時があるやん。あれも初球やったもんな」
DeNAは守備シフトを見る限り、かなり高度なデータを保持していたのだろう。その準備は完璧だったのかもしれない。だとしても、状況によってそれを上手に使い分けるべきだった。せめて庄子ならば流し打ちで強い打球は行かないと考えて左翼手は前寄り、中堅手と右翼手は深く守るなどの手を打つ準備があっても良かったのではないかと感じている。
結果的にこの日は試合終盤に筒香の逆転3ランが飛び出したことで、この庄子のタイムリー三塁打が霞んでしまったが、中盤までの展開を読めば「重たい2点目」だったのは確かだった。
現地で見た“異例の練習”
また、準備という点でいえば、ソフトバンクには見逃せない取り組みがあった。日本シリーズは24日の土曜日開幕だったが、チームは21日の水曜日に横浜入り。公式前日練習とは別に22日も横浜スタジアムで練習を行っていた。
さらに今年初めて遠征荷物の中に「フライマシン」を詰め込んで横浜まで運んでもらった。これは大西コーチの発案だった。

