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「クレイジー!」スノボ採点は誤審だったのか? ミラノ五輪日本人審判が今明かす村瀬心椛“3位どまり”の真実「村瀬選手はあと2m乗れていれば…」
posted2026/04/22 11:05
「北京の平野歩夢のジャッジ以来」とまで言われた採点の真相とは? シーズンが終わり、五輪でジャッジを担当した日本人審判が語った
text by

矢内由美子Yumiko Yanai
photograph by
Nanae Suzuki/JMPA
日本勢の大活躍に沸いたミラノ・コルティナ冬季五輪。中でも金4個、銀2個、銅3個、合計9個のメダルラッシュを演じたのがスノーボード勢だった。日本選手だけで、男女各3種目・合計18個あるスノーボードのメダルの半数を獲得したことになる。
ただ、日本勢の活躍が大きな注目を集める中、スノーボード女子スロープスタイルの採点を巡っては多くの疑問の声が上がった。米国の著名解説者による「クレイジー」「最悪のジャッジ」などのコメントもあった。
五輪でジャッジを務めた日本人審判の解説
華やかなメダルラッシュの陰で生まれた“違和感”の正体とは何だったのか。今大会の男女ハーフパイプ、男女ビッグエア、男女スロープスタイルでジャッジを務めた日本人審判・橋本涼氏へのインタビューから、その内実をひもとく。
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議論の中心にあったのは、冬季五輪の女子選手史上最年少19歳で金メダルを獲得した深田茉莉(当時ヤマゼン、4月からトヨタ自動車)と、銅メダルだった村瀬心椛(TOKIOインカラミ)の得点差だ。村瀬は大技のフロントサイドトリプルコーク1260を含む高難度の構成を成功させ、観客の大歓声を浴びた。村瀬自身にとっても会心の出来だった様子で、最終の第6セクションを終えてゴールした直後に勝利を確信して力強いガッツポーズを見せていた。
一方で深田は回転数こそ村瀬に及ばない構成ながら、3本目のランで6セクションとも高い評価を得て金メダルに輝いた。この結果に対し、「回転数の高い技が評価されていないのではないか」という声が広がったのだ。
しかし橋本氏は、その見方に明確に異を唱える。「単純に回転数だけで評価しているわけではない」というのが大前提だ。深田のジャンプセクションが高く評価された理由は、むしろ回転数以外の要素にあった。


