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「表彰台逃し号泣」ミラノ五輪スノボ採点で何が起きていたのか…日本人審判が説明「山田琉聖選手と平野流佳選手に同じ点数をつけたかったが…」
posted2026/04/22 11:06
ミラノ五輪でただ1人、3本とも90点台の高得点をマークしたにもかかわらず4位となって涙を流した平野流佳。日本人審判が苦衷の内幕を語った
text by

矢内由美子Yumiko Yanai
photograph by
Nanae Suzuki/JMPA
ミラノ・コルティナ五輪のスノーボード男子ハーフパイプは、まさに「史上最高難度」とも言える決勝だった。3本滑ったうちのベストスコアで競う方式で、文句なしで優勝を飾ったのが95.00点の戸塚優斗(ヨネックス)。2位に93.50点のスコッティ・ジェームズ(オーストラリア)、そして3位には92.00点を出した新鋭の山田琉聖(専門学校JWSC)が入った。
一方、全体でただ1人、3本すべてで90点台を出す抜群の安定感を見せながらも91.00点で4位にとどまったのが、ワールドカップの種目別で3季連続優勝を飾っていた平野流佳(INPEX)だ。「トリプルコーク1440」(縦3回転、横4回転)の連続技を決めたのは優勝した戸塚と平野流佳の2人だけであり、山田の構成にはトリプルコークが入っていなかった。それでもメダルに届かなかった現実に、平野流佳は号泣した。
日本人審判が証言する評価軸
その理由はどこにあったのか。ジャッジを務めた橋本涼氏の証言から見えてくるのは、単純な「技の難しさ」だけではない、出来映えに対する採点と、現在のハーフパイプの評価軸だった。
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僅差を生んだ理由として橋本氏が指摘した意外なポイントは「高さのばらつき」だ。平野は「トリプルコークのコンボ」という超高難度の連続技を成功させ、特に3本目のランの1発目のトリック(バックサイドダブルコーク1440)は「非常に良かった」(橋本氏)と評価されている。しかし、その後のジャンプで高さが落ちる場面があった。さらに4発目に入れたキャブのトリプルコークではわずかな回転不足も見られた。
「難易度は文句なしに素晴らしい。ただ、高さにばらつきがある」。橋本氏はそのように指摘する。

