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“大谷翔平の通訳”がWBCで感動の再会をしていた…ドラゴンズ元投手との意外な接点「彼は田中幹也みたいでした」アイアトン氏がMLBを夢見ていた14年前 

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佐藤春佳

佐藤春佳Haruka Sato

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photograph bySports Nippon/AFLO

posted2026/03/25 11:05

“大谷翔平の通訳”がWBCで感動の再会をしていた…ドラゴンズ元投手との意外な接点「彼は田中幹也みたいでした」アイアトン氏がMLBを夢見ていた14年前<Number Web> photograph by Sports Nippon/AFLO

戦略スタッフとして侍ジャパンを支えたウィル・アイアトン氏(ドジャース)

「フィリピンは野球が盛んな国ではなかったので、日本でやっているというだけで『ぜひ来てくれ』という感じでした。当時のチームで日本でやっていたのは僕1人。半分がアメリカのマイナーでプレーしている選手で、残り半分はフィリピンの草野球をやっている人たち。レベルの差はすごくありましたけど、とにかくみんな野球が好きで楽しくプレーしていたのは僕にとって凄くいい経験になりました」

 チームメートとして出会ったアイアトン氏は当時23歳だった。幼少期は日本で過ごし、その後はハワイやロサンゼルスの高校、大学に通いながら野球を続け、メジャーリーグを夢見ていた。

「当時ウィルはマイナーでプレーしていたのかな。セカンドを守っていたのですが、フィリピン代表チームの中で一番、守備が上手かったです。体は小さいけれど器用で、タイプとしては、(中日の田中)幹也みたいな感じかな」

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 小川さんより3歳上だったが、代表チームでも野球に対して真摯に取り組む姿勢が印象に残っているという。

「部屋でも常に何か体を動かしてトレーニングをやったりストレッチをしたり。すごく意識が高いなと思っていました。自分はこんなんでいいんかな、って感じたほどです(笑)。野球が純粋に好きで、本当に楽しんでやっている姿が印象的でした」

「バッティングはパッとしなかった(笑)」

 予選ラウンド4組に入ったフィリピン代表は、トーナメント方式の初戦でタイ代表と対戦し8−2で勝利。続いて対戦した強敵の台湾代表戦には、小川さんが先発投手の大役を担った。4回3失点と粘ったが結局、チームは0−16で7回コールド負け。敗者復活に回ったニュージーランド戦は6―10と接戦を落とし予選敗退が決まった。

「WBCに対応できていなかったですね。ニュージーランド代表は試合前に、ラグビーでやるようなハカを踊るんです。フィリピン代表の選手たちはみんな圧倒されてしまって。試合後、あれでやられたよね、って言い合っていましたね」

 アイアトン氏はチーム内で段違いに守備が上手だったが、だからと言って全試合フル出場したわけではない。

「フィリピンから来ている選手も当然、試合に出たいですからね。だからウィルも出たり出なかったりでした。バッティングの腕前? それはパッとしなかったですかね(笑)。とにかく守備が得意でした」

2人で語った「またフィリピン代表で…」

 期間としては2週間ほどだったが、自らのルーツであるフィリピン代表としてプレーした経験は、小川広報のキャリアにも大きな影響を及ぼした。2021年オフに西武から戦力外通告を受けた後は、メキシカンリーグに挑戦。現役引退後はボランティアでフィリピンの野球振興にも関わった。

【次ページ】 2人で語った「またフィリピン代表で…」

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