侍ジャパンPRESSBACK NUMBER
種市篤暉だけじゃない…WBCで「世界に見つかった」日本代表選手とは? 元代表スコアラーが挙げた“意外な名前”「特にアメリカは希少性を好むので…」
text by

酒井俊作Shunsaku Sakai
photograph byHideki Sugiyama
posted2026/03/24 11:03
力のある直球と落差のあるフォークを武器にWBCで評価を上げた種市篤暉。実は他にもMLBスカウトの目に留まった選手が?
かつて日本代表のスコアラーとして重責を担った男らしく、連投でみせた圧倒的な内容を裏づけるデータを提示した。
「種市投手のボールは世界最高峰というか、稀にみるフォークなんです。落ちる球種なので縦変化量の数値が出るのですが、球速と縦変化量を合わせてみたとき、昨年のMLBでも、種市選手の数値を出した投手はいないんです。世界で唯一無二のフォークを持っていると言ってもいいと思います」
MLBが運営するBaseball Savantは最新鋭のデータが充実するメジャーリーグのサイトだが、昨季のメジャーリーグでフォークの球速が145km以上で、縦変化が13cm以上をマークした投手はだれもいない。そんななか、種市はこの数値をクリアしたという。志田が「唯一無二」と激賞する所以である。
あるスカウト「山本由伸の倍くらい落ちる」
ADVERTISEMENT
2月の宮崎合宿中、そのフォークを見た日本代表のチームメイトたちが驚きを口にしていたが、種市にとって、かつてないほどに注目される晴れ舞台になった。
人生はわからない。種市はきっとそう思っていることだろう。
大谷らとともに昨年12月末に先行発表された8人に名を連ねているのだから、井端ら首脳陣から高く評価され、実力も確かなのだが、ロッテでは先発として活躍しており、今回のWBCでも、当初は「第2先発」の見立てだった。だが、松井裕樹、平良海馬、石井大智が負傷で出場辞退に追いこまれ、手薄なリリーフ陣の穴を埋めるべく登板したところ、最速156kmの速球と高速フォークで席巻したのだ。
種市は一軍駆けだしの頃にリリーフ経験こそあるが、一軍公式戦で2日連投したことがない。
そんな状況でもチームのために腕を振り、大一番で結果を残した。東京ドームではドジャースなど、メジャーリーグのスカウトが大挙して視察した。あるスカウトは種市をこう評する。
「種市のフォークは山本由伸、髙橋宏斗のスプリットの倍ぐらい落ちる印象がある。マウンドで緊張しているそぶりもなかったし、ショートイニングで思い切り腕を振って投げるのが合っているのかもしれない」

