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《女子カーリング》「中学校だけで20チーム」北海道の小さな町からロコ・ソラーレもフォルティウスも「あ、伝書鳩さん!」長年取材した記者が知る背景
posted2026/04/08 11:01
世界選手権で準決勝進出を果たしたロコ・ソラーレ。フォルティウス勢とともに彼女たちを長年見つめた地元紙の記者に話を聞いた
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茂野聡士Satoshi Shigeno
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AP/AFLO
ミラノ・コルティナ五輪のカーリング女子日本代表となったフォルティウスの悔しさを晴らすように、世界選手権の同代表ロコ・ソラーレは奮戦し、決勝トーナメント進出を果たした。
メダル獲得こそならなかったものの、吉田知那美――大会後、ロコ・ソラーレからの退団を発表し、カーリング初のプロリーグのアジア・太平洋チーム『Typhoon Curling Club』の主将就任を発表した――が大会開幕前に「日本はカーリングの立ち位置では牽引する立場にあると感じています」と話したように、カーリング界において日本が存在感を放つ存在なのは間違いない。
カーリングは氷上のチェスとも呼ばれる奥深い戦略性で、日本でもすっかり冬の人気スポーツとなった。その中でも北海道北見市の常呂町は「カーリングの聖地」として知られている。
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オホーツク海を望む人口3000人あまりの小さな町から、フォルティウスの吉村紗也香、小野寺佳歩、近江谷杏菜の3人を輩出し、さらにはロコ・ソラーレがホームタウンとするなど、オリンピアンを次々と輩出しているのは、人口減少が社会問題となっている現代において輝かしい事実と言える。
「あっ、伝書鳩さんですね!」
常呂から世界で活躍するカーラーが次々と生まれてきたのはなぜなんだろう——その秘密を探ってみられないか、と思って五輪開幕を前にしたオンライン取材会に出席したところ……。
「あっ、伝書鳩さんですね! ずっと前から取材ありがとうございます」
近江谷が画面越しに顔をほころばせた。画面が質問者に切り替わると、こんな文字が。
《伝書鳩 さがえ》
で、伝書鳩?

