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英国で不遇→復調“肉体派22歳レフティー”はW杯日本代表の秘密兵器か「森保監督も見てくれているはず」「毎日が楽しい」松木玖生が現地記者に語る
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山中忍Shinobu Yamanaka
photograph byJustin Setterfield/Getty Images
posted2026/03/11 17:14
サウサンプトンの松木玖生は、2026年に入ってから出場機会を一気に増やしている
チームをFAカップ準々決勝へと導く1点は、ロス・スチュワートによるPKだった。長身CFのダイレクトパスに、トップ下のフィン・アザズが走り込んで奪っている。両者の連係は、中盤で相手GKのゴールキックを跳ね返し、スチュワートに届いた松木のヘディングが生み出したものだった。
ジャンプのタイミングと高さもさることながら、厚い胸板、広い背中という見た目から窺い知れる上半身の力もあってのことだろう。松木は、3回戦でファーポストから対角線上にヘディングを決め、フルアム戦前週のリーグ戦では、ニアサイドでバックヘッド気味のシュートでネットを揺らしてもいる。
基本的にはみんなわかってくれて
そのフィジカルを含め、松木には、いわゆる「ボックス・トゥ・ボックス型」のイメージが強かった。サウサンプトンでのウイング起用でも、インサイドに絞って右SBに攻め上がるコースを提供する動きは見られるが、アウトサイドに開いて絡む中と外のバランスは、どのように意識して取り組んでいるのか?
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本人に尋ねると、次のような答えが返ってきた。
「基本的にはみんなわかっていてくれて、自分がワイドに行ったらクロスがあるとか、中で関わっていたらパス&ゴーだったり、そういうのを求めているというのも共通認識として持ってくれているので凄くやりやすい。あとは本当に結果がついてくるかどうかだと思います」
イングランドでは、日本人が思っている以上に、前めのポジションに強く求められる要素でもある。アーセナルでの監督時代、得点に至る過程を大切にしたアーセン・ベンゲルでさえ、トライアルに招いて見初めた宮市亮(現横浜F・マリノス)に関し、「練習からゴールを決めた」と言っていたことを覚えている。
左足ミドルは日本代表のオプションになりえる
3バック採用時にはシャドーを務める松木の中でも、意識は高まっているようだ。
「サウサンプトンは夏のタイミングで凄く選手を獲って(攻撃陣だけで5名)、良い選手がたくさんいるので、自分もそれ以上にアピールしないといけない。普段の練習からずっと点を決めているので、そういうところも見てもらえて今があるかなと考えています」

