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「世界のサカモトが絶望の涙」「アリサ・リュウとの違いは」イタリアの日本女子フィギュア本音評価…「芸術性」に敬意を持つからコストナーも
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弓削高志Takashi Yuge
photograph byYuge Takashi
posted2026/02/22 17:00
アリサ・リュウが金メダル、日本勢が銀・銅メダルの女子フィギュア。イタリアではどう報じられたか
何十というメダルを積み重ね、フィギュア王国を築き上げた日本に飛び込み、欧州こそ日本に見倣うべきものあり、と頭を垂れる彼女の姿勢には、現代フィギュアに対する真のリスペクトがある。
90歳の金メダリストが語った“芸術と技術”
「私、ぜひ一度、コストナーさんにお会いしてみたいわ」
ミラノ・アイススケーティング・アレーナで、アリサ・リュウの戴冠を見守った90歳の老婦人がいた。彼女こそ、70年前の1956年コルティナ・ダンペッツォ五輪で、アメリカに史上初めて女子シングルの金メダルをもたらした元フィギュア選手、テンリー・オルブライトさんだった。
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『ガゼッタ~』紙のインタビューに応えた彼女は、コルティナ会場の思い出や祖母が縫ったというイチゴ色のコスチューム、まだ屋外競技で快晴の下滑った70年前の金メダルの記憶を話した。2026年の冬季五輪について問われたオルブライトさんは矍鑠(かくしゃく)と語った。
「私はずっとフィギュアスケートを愛してきました。長い年月の間にフィギュア競技にはさまざまな変化があった。でも、競技の本質には変わりがない。それはテクニカルな部分と芸術的な部分を融合させることだと思います」
記事中に日本勢に関する受け答えはない。だが、サカモトとナカイ、チバのスケートは、70年前の女王の目にもきっと好ましく映っただろう。〈五輪特集:つづく〉

