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「過去の飛び方に比べると…」天才少女と呼ばれた高梨沙羅29歳が“いま伸び悩んでいる”原因とは? 丸山希の躍進も“スーツ規定”と関係が…船木和喜が徹底解説
posted2026/02/14 11:00
船木和喜が解説する、高梨沙羅の飛び方の変化とは?
text by

松原孝臣Takaomi Matsubara
photograph by
Tsutomu Kishimoto / JMPA
女子ノーマルヒルでスタートし、男子ノーマルヒル、混合団体と、3つの種目が終了したノルディックスキー・ジャンプ。その中で、日本は各種目1つずつ、3つのメダルを獲得した。
前半の日本チームの戦いをどう評価するのか。長野五輪のラージヒルと団体で金メダル、ノーマルヒルで銀メダルを獲得し、現在も現役ジャンパーとして活動する船木和喜が解説する《NumberWeb解説インタビュー全4回の第1回/高梨沙羅と丸山希編》
前半の日本チームの戦いをどう評価するのか。長野五輪のラージヒルと団体で金メダル、ノーマルヒルで銀メダルを獲得し、現在も現役ジャンパーとして活動する船木和喜が解説する《NumberWeb解説インタビュー全4回の第1回/高梨沙羅と丸山希編》
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「まずまずの結果」と評価する理由
「日本はまずまずの結果だと思います」
女子ノーマルヒルで丸山希が銅メダル、男子ノーマルヒルで二階堂蓮が銅メダル、混合団体でも銅メダルと、3種目が終わり、3つのメダルを得た日本ジャンプ陣。それらを見渡して、船木和喜は言う。
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「まずまずというのは、ワールドカップを転戦しながらオリンピックを迎えたわけですが、ここまでのワールドカップの世界ランキングを考えると、そういう表現になるのかな、という感じです」
ミラノ・コルティナ五輪開幕時でのワールドカップ総合ランキングは、女子では丸山が2位、男子は小林陵侑が2位、二階堂が3位につけていた。
それからすると、ランキングから大きく外れることのない結果を残していると言える。
丸山希の躍進のウラに、じつは“スーツの規定変更”
その先陣を切ったのは丸山だった。初めてのオリンピックでももてる力を発揮し、表彰台に上がった。
今シーズン、ワールドカップで初めて優勝するなど大きな飛躍を遂げたが、その変化をこう分析する。
「もともと彼女の飛び方というのは、空中に出てから、体全身とスキー道具も使いつつ、大きく開いて浮力を得る。その浮力を利用して飛んでいくスタイルでした。
ただ、例えばパラシュートが一気に開くようなものですから、浮力を得る一方で、風を受けて前に進むことができなかった。減速することで距離につながらなかったので、高梨沙羅、伊藤有希に勝つことができなかったんです」

