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「大会中に泣いてしまうことも」スノボ小野光希“予選ブービー通過”から逆転メダル秘話…21歳が「16歳コンビに突き上げられて」手に入れた強さ 

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矢内由美子

矢内由美子Yumiko Yanai

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photograph byKaoru Watanabe/JMPA

posted2026/02/15 11:02

「大会中に泣いてしまうことも」スノボ小野光希“予選ブービー通過”から逆転メダル秘話…21歳が「16歳コンビに突き上げられて」手に入れた強さ<Number Web> photograph by Kaoru Watanabe/JMPA

予選11位というギリギリの通過から銅メダルを獲得した小野光希。何が大逆転を可能にしたのか、日本選手の層の厚さに迫った

 見せ場は3発目、4発目のつなぎ。村上コーチは「一番の難しいところは、予選で3発目にフロント720だったところをフロント1080にして、そこからのキャブナイン(900)。スイッチ・トゥ・スイッチなのですごい難しい」と称えた。小野も「今までにないくらいの完成度で、キャブナインまでつなげられた。今までやってきたことを全部出せたと思うので、純粋に嬉しいです」と振り返る。

 全体の2番手で滑った小野は1回目に2位だった85.00点が生き続け、上位3人が待機するエリアで長い時間を過ごした。

「本当にしんどかったです。誰かの失敗を願うのも嫌だし、全員が決めた上で勝てたらいいという、本当にそれだけでした。みんな大きな怪我がないようにと思って見ていました」(小野)

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 11番目に登場した清水のランが終わって表彰台が確定すると、その瞬間に座り込んで涙。清水の出来も素晴らしく、小野は「正直、4位になるかなという気持ちと、自分の滑りを信じたい気持ちで複雑でしたが、自分が伸ばしてきたところをちゃんと評価してもらえた結果だと思ったので、コーチや自分を信じて良かったなと思いました」と感無量だった。

4人全員そろって記念撮影

 終わってみれば清水は惜しい4位。工藤も踏ん張って5位。冨田は公式練習で腰を打って痛みが残る中で9位と健闘した。

 ミックスゾーンに選手一人一人が順番にやってきて取材対応をしている時だった。日本の取材エリアに最後にやってきた小野が、突然呼ばれて中座した。

 広報が「今しか4人全員で記念撮影できないので」と説明する。メダリスト会見に出る小野は別行動となるため、会場で4人がそろうのはそれが最後のタイミングだった。

 小野は急いで日本チームが待つ場所へ行った。互いに切磋琢磨した4人が最後の1枚に収まった。

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